盤面は序盤だけ借りる:第9弾アグロナイトメア「ラスワ→顔面スペル→疾走」3段変速の実戦研究

第9弾アグロナイトメアを実戦で回して見えてきたのは、これは「1ターン目から最後までフォロワーを並べ続けるデッキ」ではない、ということだった。

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第9弾アグロナイトメアを実戦で回して見えてきたのは、これは「1ターン目から最後までフォロワーを並べ続けるデッキ」ではない、ということだった。

一番きれいなのは、序盤だけ盤面を借りる → 中盤から盤面を捨てる → 最後は手札から直接顔へ飛ぶという3段変速である。

序盤:ラストワード持ちを残して殴る
→ 中盤:スペルを顔へ投げる
→ 終盤:2コス疾走、4コス疾走、ガロダートVSゼットで終わらせる

盤面を取り返すこと自体は目的ではない。相手リーダーが死んだ瞬間、その盤面は全部まとめて消える。

1. 結論:これは「盤面アグロ」より、序盤だけ盤面を借りるバーン・疾走デッキ

現時点の実戦感、2026年8月27日更新の公開構築、過去のローカル検証を合わせると、骨格は次のように見える。

役割 カード 現時点の考え
序盤の場残り 幽冥の中尉 3枚寄り
安い即時打点 悪辣のレッサーマミー 3枚寄り
守護無視の即時打点 透き通る信念・アンサージュ 3枚寄り
疾走強化の中継役 誠実なる呪い屋・スージー 2枚寄り
最終兵器 ガロダートVSゼット 2~3枚、資産次第
盤面処理寄り ゴーストエスケーパー 0枚寄り
中盤の盤面回復 タイトロープキャット 0枚寄り

GameWithの8月27日版は中尉3、レッサーマミー3、アンサージュ3、スージー2、VSゼット3。Game8の同時期の例はレッサーマミー3、アンサージュ3、スージー2、VSゼット2で、まだ完全に同じ40枚へ収束していない。

だから「唯一の正解40枚」より、盤面回復を削り、即時打点へ寄せる方向を見るべきだ。

2. なぜ急にウィッチに勝ちにくくなったのか:ドレインがリーサルを1ターンずらす

実験体ウィッチの《恍惚の才媛》は《没入の実験体》を場に出し、条件を満たした超進化時には実験体へドレインを付与できる。《没入の実験体》は突進持ちで、条件を満たすと5/5まで大きくなる。

アグロ側から見ると最悪である。

こちらが5~6ターン目にも小型を雑に置くと、

「はい、それを突進で殴ります。ついでに回復します」

となる。

つまり自分で回復用サンドバッグを配送している。

ウィッチ戦で負け方が急に変わったのは、「盤面を処理される」だけでなく、こちらの盤面が相手の回復資源に変換されるようになったからだ。

3. 3段変速その1:序盤はちゃんとアグロしないと始まらない

途中から盤面を捨てるからといって、最初からスペルだけ投げればよいわけではない。1~3ターン目はフォロワーで先に削る必要がある。ここで相手を十分に削れなければ、後半のスペルと疾走だけでは届かない。

ただし重要なのは「何体並べたか」より、突進や進化で取られても次の打点が残るか。

《幽冥の中尉》は2コスト1/1だが、ラストワードで新しい中尉を出し、+1/+0して突進を持たせる。最初の個体を処理されても盤面が完全にはゼロにならない。

盤面を残したい理由は、支配したいからではない。次のターンに顔を殴る物体を残したいから。 だから中尉2より3が欲しくなる。

4. 3段変速その2:「盤面を取り返す」を目的にしない

3/2突進のゴーストエスケーパーや、中盤の盤面回復に寄るタイトロープキャットを使うと、ある疑問が出る。

盤面を取り返して、それで何をするの?

このデッキは体力20を守り切るデッキではない。むしろある程度顔を殴られることは、VSゼットのコスト低下条件へ近づく。

過去の「VSゼット1枚固定・追加レジェンドなし」の対海賊ロイヤル最適化では、ゴーストエスケーパー3枚とタイトロープキャット3枚が全抜きになり、代わりにレッサーマミー、アンサージュ、中尉、バーン札が入った。

これは海賊ロイヤル専用条件の結果であって、全対面の絶対解ではない。それでも今回の実戦感と同じ方向を指している。

つまり、相手の盤面を取るためのPPより、相手リーダーを削るためのPP。 ただし自分が次ターン確定で死ぬ打点だけは止める。そこだけは別。

5. 3段変速その3:中盤からスペル顔、疾走はまとめて投げる

序盤で削った後は、毎ターン小型フォロワーを追加するより、手札に即時打点をためて同じターンにまとめる方が強い。

《悪辣のレッサーマミー》はネクロマンス4なら2コスト疾走。《透き通る信念・アンサージュ》は4コスト疾走で、守護を無視して攻撃できる。

だから後半は、相手「守護置いたぞ」→ アンサージュ「知らん」 ができる。

スージーは進化時に手札のフォロワーを+3/+0できる。アンサージュなら5点疾走、VSゼットなら11点疾走になる。

スージーを3枚並べて盤面戦を続けるより、疾走を太くする中継役として2枚くらいが今の勝ち筋には合う。

6. 対ウィッチ:5~6ターン目は「置かない」が攻撃になる

今回の実戦で一番大きい発見の一つ。

対ウィッチでは、5~6ターン目にできれば不要なフォロワーを置かない。

相手の実験体が突進+ドレインを持っても、こちらの場に殴る対象がなければ、突進を回復へ変換しにくい。

こちらはその間、顔へ届くスペルを使う。2コス疾走、4コス疾走、VSゼットは手札にためる。次のターンにまとめて投げる。

つまり、回復できる盤面を渡さない。大型の安定札を安全に通す1ターンを渡さない。小分けではなく一気に打点をまとめる。

実戦中に見た目から「ライオン」と呼んでいたウィッチの大きな返し札は、現在確認した主要公開リスト上でその名前を特定できなかった。そのため本稿では正式名を断定しない。

ただし実戦則は明確で、ウィッチに1ターン安定させる札を通されると急にきつい。逆にそれが出てこなければ押し切りやすい。

だから5~6ターン目は「何か出せるから出す」より、次ターンの一括リーサルのために置かない方がよい場面がある。

7. VS君:体力12はアクセル、体力2は入店拒否

VSゼットは手札にいる間、自分のターン終了時に自分の体力が12以下ならコストが1下がる。

20~13:ある程度殴られてもよい
12:値下げ開始のスイッチ
12~3:疾走モードを使える実用域
2以下:疾走モードが危険

疾走モードは自分のリーダーへ2ダメージ入る。

残り2点で、「VS君、8点疾走で勝ち!」→ 自分に2点 → 本人が走る前にこちらが死亡 となる。

VS君、安くなるためにこちらのHPを削らせておいて、削りすぎると本人が出勤拒否する。

だから「12以下になれば殴られてOK」ではない。12で起動したら、疾走モードを使うなら3点以上を残す。

8. 枚数の考え方:中尉3、2コス疾走3、4コス疾走3、スージー2

幽冥の中尉:3枚寄り。 序盤に引きたい。取られても後続が残る。目的は防御ではなく次の顔面打点を残すこと。

悪辣のレッサーマミー:3枚寄り。 2コス疾走は、後半にスペル+マミー、マミー+アンサージュのようにPPを使い切りながら打点をまとめられる。

透き通る信念・アンサージュ:3枚寄り。 4コス疾走+守護無視。盤面を捨てる方針と噛み合いすぎる。

誠実なる呪い屋・スージー:2枚寄り。 強いが4コスト。過去シミュレーションでは3枚が残るケースもあったが、スージー1・2・3枚固定の直接比較は未実施。現在の公開構築にも2枚型がある。

ガロダートVSゼット:2~3枚。 1枚生成3500エーテル。1枚から3枚へ増やすだけで7000エーテル。資産が少ないなら、安い疾走パーツを先に完成させ、VS君2枚目を優先、3枚目は資産と環境を見て判断するのが自然。

9. 過去シミュレーションとの整合:数字は勝率ではなく方向を見る

第9弾初日のローカル比較では、対応可能な32構築を2,324ゲーム評価し、アグロナイトメアが平均81.0%、最悪対面63.9%で首位だった。

ただし最大8ターンなどの制約がある比較モデルなので、ランクマ100戦で81勝するという意味ではない。

海賊ロイヤル専用では5,904戦、未見seed最終検証1,944戦を行い、基準40枚が91.4%という結果も出た。これも海賊ロイヤル18構築だけを対象にした比較値で、環境全体の実勝率ではない。

重要なのは、条件を変えても繰り返し出た方向。早く削る。盤面処理へ寄りすぎない。疾走と直接打点を厚くする。高級レジェンドが足りなくても動く。

今回の実戦は、その数字の裏側にある理由をかなり説明してくれた。

10. レッドエーテル問題:敵より先に財布が死ぬ

2026年8月時点の生成費は、ブロンズ50、シルバー90、ゴールド750、レジェンド3500。

通常レジェンドを分解して得られるのは1200、プレミアムでも2500。しかも基本的に余剰カード中心しか分解できないため、旧作のように「使わないレジェンドを全部砕いて新デッキへ」がやりにくい。

だからデッキの41枚目はレッドエーテルである。40枚しか入らないけど。

エーテル不足なら、高額カードの3枚目より、安い疾走・序盤札を先に完成させる方が再現性を上げやすい。

11. 試合が速いのは正義:ただし「負けてもレート減らない」は段階で違う

この型は試合が速い。序盤で削れなければ負け筋が早く見える。削れれば5~7ターン付近からリーサル計算へ集中できる。

公式ヘルプでは、通常のランクマッチは敗北してもBPやMPが減少しない。一方、Grand Masterのクラス別レーティング(CR)は勝敗によって変動する。

つまり、BP/MPを進める段階は短い試合を大量に回しやすいが、Grand MasterでCRを追う段階では負けは普通にレーティングへ響く。

12. 最終結論:盤面は目的ではなく、序盤のレンタル品

一番大きかった発見はこれ。

盤面を取ること自体には価値がない。その盤面が相手の顔を何点削るかに価値がある。

序盤は中尉などのラストワードで「消えにくい打点」を残す。しかし5~6ターン目まで同じことを続けない。

対ウィッチなら特に、ドレインの餌を置かず、スペルと疾走をためてまとめて投げる。自分の体力は12でVSゼットを起動し、2まで落ちる前に終わらせる。

序盤:ラスワで残して殴る
中盤:盤面を捨ててスペル顔
終盤:2コス疾走+4コス疾走+VS君
対ウィッチ:5~6ターンは「置かない」ことも攻撃
体力管理:12で起動、3以上を残す
構築:盤面回復より即時打点

盤面を制圧してから勝つ必要はない。

相手リーダーを倒すのが、ゲーム内で最強の全体除去である。


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