『チー付与』アニメ第1話はなぜこんなに分かりやすい? タイトルは171文字なのに

『追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。』。これでもまだ前半だ。後ろに能力を説明する長いサブタイトルが続き、アニメ第1話にも、悩み相談から絶叫まで一息に駆け抜ける長文の題名が付いている。

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『チー付与』アニメ第1話はなぜこんなに分かりやすい? タイトルは171文字なのに
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タイトルだけで、もう疲れる。

『追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。』。これでもまだ前半だ。後ろに能力を説明する長いサブタイトルが続き、アニメ第1話にも、悩み相談から絶叫まで一息に駆け抜ける長文の題名が付いている。

全部つなげると、171文字。

ところが第1話を見てみると、妙に分かりやすい。

題名で迷子になるのに、本編では迷子にならない。何だこのアニメ。

タイトルは長文。話の入口は「理不尽なクビ」

第1話で起きることは案外シンプルだ。

レインは武器や防具を強化できる魔術師。所属ギルドから突然追放されるが、それまでみんなの装備に付けていた「強化ポイント」を解除して回収する。そして別のギルドで再出発する。[1]

「お前はいらない」と追い出したら、辞めさせた人が支えていた戦力も一緒に消えた。

現代の言葉なら、つい「リベンジ退職」と呼びたくなる。正確には退職ではなく追放だけど、話の筋は一発で飲み込める。

元職場、重要人物をクビにする前に仕事の引き継ぎを確認しような。

小説から漫画へ「99割違う」。そしてアニメへ

この作品の妙なところは、漫画化の時点ですでに大変身していることだ。

アニメ公式サイトには、小説原作者・六志麻あさによる「小説版と漫画版で内容が99割程度違う」というコメントが掲載されている。[2]

99割。100割を超えている。

割合まで原作から逸脱している。

漫画を手がけるのは業務用餅。そこからアニメになり、制作はP.A.WORKS。[2][3]

漫画の急展開や濃いギャグをそのまま頭の中で処理しようとすると、忙しい。ところが第1話のアニメでは、声、表情、動き、場面の切り替わりが加わることで、「いま何が起きた?」を追いやすく感じる。

これは視聴したうえでの感想で、アニメが脚本を丸ごと書き換えたと確認できたわけではない。同じ妙な出来事でも、見せ方で理解の速さは変わるという話だ。

レインの能力はチート。本人はわりとアホ

それにしてもレインである。

自分の強化ポイントを回収できる、とんでもなく便利な力の持ち主。それでいて、きちんとした最強主人公として振る舞ってくれない。

公式紹介でも、困っている人を助けようとするお人好しでありながら、真面目な場面ですらボケや奇行を繰り返す人物だと説明されている。[2]

性能は最強クラス。運用担当がレイン。

そりゃ何か起きる。

しかもアニメは作画がきれいで、レインが動くたびに表情までよく分かる。主人公の判断は相変わらず心配なのに、視聴者は何をやらかしたのか理解しやすい。この差が面白い。

アニメ化で消えたのはカオスじゃなく、分かりにくさかもしれない

小説から漫画へ大胆に変わった。漫画は元気いっぱいに変な方向へ走っている。そしてアニメ第1話は、その変さを見やすい形で差し出してきた。

ギャグが常識的になったわけではない。

レインが賢くなったわけでもない。

狂った状況だけが、妙に丁寧に伝わってくる。

ちなみに171文字の内訳は、作品タイトル31文字、サブタイトル66文字、第1話の題名69文字、そして「第1話」とカギ括弧で5文字。題名だけで小さな読書が始まる。

本編はすいすい見られるのに、正式タイトルを最後まで読み上げようとすると息が切れる。

アニメ、主人公の頭より先に視聴者の理解力を強化してきたな。

参考資料(3件)

  1. アニメ『チー付与』公式サイト・第1話あらすじ。追放、強化ポイントの回収、別ギルドでの再出発と公式の第1話タイトルを確認。 sh-anime.shochiku.co.jp
  2. アニメ『チー付与』公式サイト。原作者による「99割程度違う」のコメント、レインの性格、スタッフ・制作会社を確認。 sh-anime.shochiku.co.jp
  3. P.A.WORKS公式作品紹介。制作会社、原作・漫画担当を確認。 pa-works.jp

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