結論:GPT-5.6 SolとClaude Opus 5.5の通常API料金は同じ。GPT-6.1 Solなら半額。 ただし、長文の割増料金、キャッシュ、一分間の処理枠が違う。「100万トークン対応」の看板だけで選ぶと、料金表の数字が突然裏切ってくる。
API単価:まず料金表を同じ単位にする
2026年10月25日時点の標準処理。100万トークンあたり米ドル、入力/出力/キャッシュ済み入力の順。
| モデル | 入力 | 出力 | キャッシュ読み取り |
|---|---|---|---|
| GPT-5.6 Sol | $4 | $20 | $0.40 |
| Claude Opus 5.5 | $4 | $20 | $0.20 |
| GPT-6.1 Sol | $2 | $10 | $0.10 |
| GPT-6 Astra | $10 | $50 | $1.00 |
| Claude Fable 5.1 | $10 | $50 | $0.25 |
GPT-5.6 SolとOpus 5.5は引き分け。ただし同じ入力を繰り返すキャッシュ読み取りだけならOpusが半額だ。逆にGPT-6.1 Solは、通常の入力も出力も両者の半額。最高価格帯ではAstraとFable 5.1が同額になる。
ここで「同じ文章なら実際の請求も完全に同じ」と考えるのは早い。サービスごとの文章の区切り方や、内部推論で使うトークン量が異なる。Anthropicは新しいClaude系で従来の自社モデルより同じ文章のトークン数が増えることも説明している。上表は同じ数の請求対象トークンを使った場合の単価であって、品質や完成コストの実測順位ではない。
1本いくら? 記事を12言語にしたら?
試しに、1言語あたり入力1万トークン、出力3,000トークンの原稿を12言語分作ると仮定する。12回とも同じ消費量、キャッシュ・長文割増・ツール料金なし。
| モデル | 1言語 | 12言語 |
|---|---|---|
| GPT-5.6 Sol / Claude Opus 5.5 | $0.10 | $1.20 |
| GPT-6.1 Sol | $0.05 | $0.60 |
| GPT-6 Astra / Claude Fable 5.1 | $0.25 | $3.00 |
これは請求実績ではなく、単価を掛けた例題だ。記事を途中で修正したり、翻訳を全言語で再生成したり、長い共通ルールを毎回渡したりすれば増える。原稿を作る時間が短くても、請求書の方は秒数で優しくしてくれない。
「100万トークン対応」と「毎分100万」は別物
一度の処理で読める情報の上限は、OpenAIの比較対象が約105万トークン、Claude Opus 5.5とFable 5.1が100万トークン。いずれも最大出力は12万8,000トークンだ。長い会話や資料をまとめて渡せる量の話で、毎分の処理速度を表してはいない。
しかもOpenAIのGPT-5.6 SolとGPT-6.1 Solは、入力が27万2,000トークンを超えたリクエスト全体について入力料金が2倍、出力料金が1.5倍になる。Claude Opus 5.5とFable 5.1は100万トークンの範囲で通常のトークン単価を維持する。巨大なコード一式を一回で投げるときは、価格の逆転が起こり得る。
一方、一分間に何回呼べるかは別のメーターだ。初期の有料枠の例として、OpenAIのBuildはAstra/Sol系で毎分5,000リクエスト・100万トークン、月間利用上限は$500。ClaudeのStartはOpus 5.5で毎分1,000リクエスト・入力200万/出力40万トークン、月間利用上限は$500。OpenAIのTPMとClaudeの入力・出力別上限は集計方法が違い、数字を足して勝敗を決められない。キャッシュ命中やモデル別の共有枠も実効速度に影響する。契約している組織の実際の制限画面が最終確認先だ。
本当に節約したいなら、キャッシュとまとめ処理を見る
毎回同じ長い指示を送るなら、最初のキャッシュ書き込み費用と、その後の読み取り費用をセットで見る。Claude Opus 5.5の5分キャッシュ書き込みは100万トークンあたり$5、1時間なら$8、読み取りは$0.20。GPT-6.1 Solは書き込み$2.50、読み取り$0.10。保存時間と命中率次第で損益が変わる。
急ぎでない大量処理は、両社とも一括処理(Batch)で通常の入力・出力料金が50%引きになる。12言語の記事を夜間にまとめて作るなら、モデルの乗り換え前に検討する価値がある。API利用料はChatGPTやClaudeの月額チャット契約とは別会計だ。
結局どっち? 値札より「完成までの費用」
通常の大量生成はGPT-6.1 Solが単価で有利。GPT-5.6 Sol対Opus 5.5は通常単価で互角。大きな資料を一度に読み込むなら、長文割増がないOpus 5.5に利点がある。最高価格帯のAstra対Fable 5.1は、同じトークン量なら単価は同じ。
でも一発で正しい記事を作るモデルと、安くても三回書き直すモデルなら、勝者は変わる。比較すべきは1回の料金ではなく、完成した1本あたりの入力・出力・再試行・検査の総額。
「AIの頭脳をどこで借りる?」という話だったはずが、最後は「手戻りの少ない社員は誰?」という採用面接になる。値札だけで面接を終えると、入社初日に経理が泣く。
公式資料(価格・枠の確認日:2026年10月25日):OpenAI API料金/GPT-6.1 Sol仕様/OpenAI API利用制限/Claude API料金/Claude API利用制限/Claudeの文脈容量

