不正受給を勧める記事ではない。制度説明は2026年9月時点の協会けんぽ公開情報を基準とする。
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日本語|40年完走したのに、最後だけ攻略Wikiになるのか
SNSでは時々、「退職前に診断書を取り、傷病手当金と失業給付をつなぐ」という“ライフハック”が流れる。しかし傷病手当金は退職ボーナスではない。業務外の病気やけがで本当に仕事に就けず、条件を満たす人の所得保障だ。同一傷病の支給期間は支給開始日から通算1年6か月で、「傷病手当だけで2年」は正確ではない。
では再就職しない定年退職なら? 履歴書の空白問題は薄くなるが、受給条件は消えない。退職後の継続給付には原則、退職日まで継続1年以上の被保険者期間があり、資格喪失時に受給中か受給条件を満たしている必要がある。退職日に出勤すると継続給付の条件を満たさず、同じ傷病による労務不能も続く必要がある。老齢退職年金との支給調整もある。健康なのに病気を装えば不正受給の問題になる。
ところが論点は途中から「できるか」より「それ、気持ちいいか?」へ移った。40年勤め、有休を整理し、引継ぎを終え、最後に挨拶し、退職金・年金を正規に手続きして出る。「40年間、勤め上げた。」 スタッフロールとして強い。
対して最後だけ給付最大化を研究すると、40年の本編の最終話だけ攻略Wiki。「40年間勤め上げ、最後に給付コンボの実績も解除した」。急にRPGである。
もちろん本当に病気なら必要な社会保障を正当に使えばいい。ネタの対象は病気の人ではなく、健康な人生の最終章まで制度ハックへ変えてしまう発想だ。金額だけが効用ではない。「最後までやった」「きれいに終えた」という完走感もリターンである。何十年後に言いたいのは「制度を最大化したぜ」より、たぶん「俺はあの会社を40年、勤め上げた」。そのほうが圧倒的にエンディングが気持ちいい。
制度出典
- https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/injury_and_sickness_allowance/
- https://www.kyoukaikenpo.or.jp/faq/benefit/002/
- https://www.kyoukaikenpo.or.jp/electronic_application/faq/
