最初から猿型巨人がいたわけではない。サラダバーの横にあるカレーを見て、「これ、ランチでも取っていいんですか?」と妙に慎重に尋ねた。その質問の言い方が、未知の物を見て「その○○は何ていうんですか?」と聞く猿型巨人ミームみたいだった。そこから水カレー改造、業務用原価会議、パイン大量確保、寝不足の脳内ほむら、そしてマーレの文明へ進んだ昼食の記録である。
個人・店舗を特定できる情報は除去。公式料金・提供区分は2026年9月1日時点で確認した。店員の回答は当日のその店舗での確認であり、全店舗共通ルールとは扱わない。
「ランチのカレーって取っていいんですか?」から始まった――猿型巨人、水カレー、怒りのチーズ、パイン638円会議
1. 猿型巨人は、カレーへの質問から生まれた
ランチの食べ放題エリアにカレーが置いてある。
見えている。手も届く。だが、なぜかカレーだけ「お前、本当にそれ取っていいと思ってる?」という空気を出していた。
そこで店員に聞いた。
「ランチのカレーって取っていいんですか?」
この妙に丁寧で慎重な聞き方を自分で見た瞬間、頭に出てきたのが猿型巨人だった。未知の装備や物を見て「その○○は何ていうんですか?」と尋ねる、あのミームの型である。
つまり、記事に猿型巨人が突然乱入したのではない。
カレーを前にした自分の質問そのものが猿型巨人だった。
店員に確認すると、取ってよいとのことだった。現場確認、最強。
2. 許可は出た。しかしカレーの「取るなオーラ」は消えない
取ってよいと分かっても、カレーだけ別料金の設備みたいな顔をしている。
公式の基本案内では、ランチの食べ放題ブロンコビュッフェはグルメサラダと店内仕込みデザートが中心で、カレーはディナー側の案内に出てくる。提供品は季節等で変わるとも書かれている。
だから「置いてあるのに一瞬ためらう」という現象は、完全な妄想でもなかった。
ただし、この日の答えはもう出ている。
店員「大丈夫です」
猿型巨人、正式にカレーへ接近。
3. 水カレーには、怒りのチーズとコーンを入れる。怒ってはいない
取ったカレーは、かなりさらさらだった。
そこで始まったのが、怒っていないのに「怒りの改造」である。
- チーズでコクと粘度を足す
- コーンで甘みと粒感を足す
- フライドオニオンで香ばしさを足す
- クルトンまで入れるかは設計審査
- ナスサラダやポテトサラダは横で戦力化
もう食事というより、サラダバーを部品棚にしたカレー改修工事である。
この流れから、「チーズ、パイン、オレンジ、ナス、コーン、玉ねぎ、ポテサラ、フライドオニオン、クルトンのどれが原価的に強いのか」という購買会議まで始まった。
公開されている業務用商品の例では、チーズやフライドオニオン、クルトンは重量当たりでは高めに見え、玉ねぎは安めに見える。ただし、クルトンやフライドオニオンは非常に軽い。100グラム単価が高くても、普通の一皿で100グラム食べるわけではない。
しかも、公開価格は別会社の別商品であり、ブロンコビリーの実際の契約仕入価格ではない。
購買部の結論はこうなった。
店の秘密原価は分からない。好きなものを食え。
4. パイン大量確保で、脳内ほむらの一部が音声出力された
この日の本命はパインだった。
カットパインは、スーパーで一パック880円くらいすることがある。一方、ランチメニューに付ける食べ放題ブロンコビュッフェは税込638円。
もちろん、店の仕入価格が880円という意味ではない。これは「自分が別で買うならいくら払うか」という個人側の比較である。
それでも、パインが好きな人にとっては強い。
パインを大量に皿へ載せながら、なぜか一人で、
「アホやなー」
と漏れた。
さらに寝不足の頭では、暁美ほむらが、
「もうパインを取らないなんて言わせない」
みたいなことを言っていた。
脳内だけならよかった。
一部が口から出た。
店員から見れば、黄色い果物を大量に積みながら一人で何か言っている客。本人の頭の中では、638円、小売パイン、業務用原価、水カレー、魔法少女、巨人が同じ会議に参加していた。
昼飯に関係者が多すぎる。
5. 「マーレだから文明はある」は、最初の猿型巨人の回収になる
カレーへチーズやコーンを入れて「文明を取り戻す」みたいなノリになったところで、設定監修が入った。
マーレだから文明はある。
その通りである。
猿型巨人ミームの面白さは、「文明を知らない猿が何でも不思議がる」ことではない。自分の側にはない変な物や技術を見て、妙に丁寧に「その○○は何ていうんですか?」と聞くところにある。
だからこの昼食では、最初の質問が種だった。
「ランチのカレーって取っていいんですか?」
そして後の「マーレだから文明はある」が回収になった。
最初の質問がなければ、これはコールバックではなく、突然始まった進撃の設定講座になる。
6. 元を取るとは、店を赤字にすることではない
食べ放題で「元を取る」を考えると、店の原価が最も高そうな物を探したくなる。
しかし、客には本当の仕入価格は分からない。さらに、好きでもない高原価品を無理に食べても満足は増えない。
この日の最適解は非常に単純だった。
パインがうまい。だからパインを食う。
水カレーはチーズとコーンで直す。ナス、ポテサラ、オレンジ、フライドオニオン、クルトンも、食べたい分だけ取る。
税込638円を払って、638円以上に楽しかったなら客側は勝ちである。
ただし、取って残すのだけは負け。公式も食品ロス削減のため、取った物を残さないよう案内している。
取る。食う。うまい。また取る。
猿型巨人、正規手続きで進撃完了。
事実確認
- 2026年9月1日時点、対象ランチへ食べ放題ランチブロンコビュッフェを付ける料金は580円+税、税込638円。
- 単品ランチブロンコビュッフェは税込1,188円。
- 公式の基本案内では、ランチはグルメサラダと店内仕込みデザート。カレーはディナー側の案内にある。
- 提供内容は季節等で変わる場合がある。
- 今回は現地スタッフへ直接確認し、カレーを取ってよいとの回答を得た。これは全店舗共通の保証ではない。
- 業務用価格の比較は公開商品の例であり、ブロンコビリーの実原価を示さない。
