「2本取られて負けたのは分かっていたが、制限時間いっぱいまで戦える」と思っていたから。 2026年10月21日放送のテレビ朝日『かまいガチ』で、ツートライブのたかのりは16歳の高校生との剣道勝負に敗れた後も竹刀を構え続け、周囲から「終わり終わり!」と止められた。翌22日のテレビ朝日系報道で、その理由が紹介された。
そもそも何の企画?
番組の題名は『かまいガチ』。お笑いコンビ・かまいたちが本気でやってみたい企画に挑戦するバラエティーだ。今回の「剣道の出稽古に行くねん」は、山内健司が率いる芸人剣道部が強豪校に出向き、5人対5人の団体戦をする企画。相手は広尾学園の剣道部。東京都大会でベスト16に入った実績があると番組関連報道は紹介している。
芸人チームにはネルソンズの岸健之助、ツートライブのたかのり、セルライトスパの大須賀健剛、きしたかのの高野正成、そして大将の山内が並ぶ。テレビ朝日系では10月21日深夜帯に放送され、番組表の東京地区の開始時刻は23時30分。TVerには24分の見逃し配信が掲載された。
42歳なのに「少年剣士」?
今回の主役は次鋒、つまりチームで2番目に戦うたかのり。42歳で長年剣道に触れてきたが、段位は持たず、前回の番組企画が初めての試合だったという。番組が彼を「少年剣士」と呼ぶのは年齢の事実ではなく、試合経験の少なさを茶化した愛称だ。
試合前、たかのりは自分が16歳だった頃を思い出し、「42歳のおじさんは怖かった」と年上の威圧感を武器にするつもりでいた。ところが相手は16歳でも剣道二段。実際の試合では鋭い攻めに苦しみながら、たかのりも1本を奪い返して粘った。年齢の差だけでは勝てない。そこまでは真剣なスポーツ番組だった。
なぜ2本取られたら終わり?
一般的な剣道の「3本勝負」は、3本を必ず打ち合う意味ではない。先に有効な打突を2本取った側が勝つ方式だ。1対1になれば決着の3本目を争うが、相手が2本取ればその時点で勝負が決まる。全日本剣道連盟が公表する大会要項でも、試合時間と3本勝負は別の条件として示されている。
今回、たかのりは1本を取り返した後、相手に2本目を許した。つまり結果は1対2で敗北。審判が勝負を決めた後に残り時間があったとしても、延長して逆転を狙うルールではない。
笑いの仕組みは「技術」ではなく「終了条件」
たかのりは敗れた瞬間も戦う姿勢を崩さなかった。周囲が「終わり!」と声をかけると、本人は2本取られた事実は理解していたが、時間が来るまでは続けてよいと思ったと説明。山内は「ルールがわかってない」と突っ込んだ。剣道経験は長いのに、試合を終える条件だけ取り違えていたのだ。
ここが面白いのは、単に弱かったからではない。本人は相手から1本を取るほど真剣に戦い、最後まであきらめていなかった。ところが必要なのは根性でも追加の一撃でもなく、「もう終了している」という情報。スポーツ漫画なら最後の逆転に向けて立ち上がる場面なのに、現実では審判と仲間が試合終了を教える役になる。
なお、放送後の「ツッコミの嵐」は番組内の出演者の反応として報じられたもの。SNS全体が炎上した、海外でも大流行した、といった数字は確認されていない。
結論
たかのりが構え続けたのは、剣道の3本勝負を「2本先取で終了」ではなく「時間いっぱい戦える」と勘違いしたため。16歳の二段選手を相手に1本を返す粘りは本物だった。負けても闘志は消えない。しかし試合は、闘志より先に終わっていた。
参考資料(4件)
- TV Asahi / TVer — 21 October 2026 episode and 24-minute programme description
- TV Asahi POST via Livedoor News — 22 October 2026 account of the match and comments
- All Japan Kendo Federation — official three-point-match rules and match time
- WEB The Television — 21 October episode listing and broadcast times
確認日:2026年10月23日(日本時間)。番組全編を独立に直接視聴したわけではなく、TVerの公式番組説明、テレビ朝日系の記事、剣道連盟のルールを照合した。個々の発言は報道に基づく要約であり、他国での流行は確認していない。


