月10万円をSBI証券のNISAで積み立て、日常のカード払いは月1万円未満。 そんな人が三井住友カードを選ぶなら、2026年10月時点の基本候補は年会費無料の三井住友カード(NL)かOliveフレキシブルペイ(一般)だ。
「年間120万円もカードで払うんだから、ゴールドの年間100万円利用は余裕でしょ?」
ここでカード会社が急にラスボスの顔をする。クレカ積立の120万円は、年間の買い物利用額に数えない。 投資は投資、買い物は買い物。家計簿の画面では同じ「支払い」でも、ポイント判定では別世界だ。[1][2]
1. 本当の分かれ道は買い物「年間10万円」
一般カードの積立還元率は、入会初年度は原則0.5%。2年目以降、前年の対象買い物が年間10万円以上なら0.5%、10万円未満なら0%になる。すでに同一カードを持っていた場合など、初年度の例外もある。[1]
毎月10万円×12回の積立は120万円。還元率0.5%なら年6,000ポイントだ。しかし買い物が毎月7,500円、年間9万円なら、2年目以降の基本積立ポイントは0になり得る。毎月8,334円程度で年間10万円に届く計算だが、判定期間はカード加入月等による。ギリギリの達成は売上計上の遅れにも注意したい。
「あと1万円使えば6,000ポイント!」と聞くと、突然いらない物を買い始める人間が誕生する。財布を守るためのポイントなのに、財布が殉職してどうする。
2. 年会費を引いたら、どのカードが勝つ?
次は入会2年目以降、年間12回の積立、対象買い物が6万円または10万円、買い物の通常還元だけを仮定した比較。1ポイントを1円相当で計算し、キャンペーン、特約店、銀行特典、投信保有ポイント、投資損益は含まない。
| カード(Oliveの同ランクを含む) | 年会費 | 買い物6万円の年間純ポイント | 買い物10万円の年間純ポイント |
|---|---|---|---|
| 一般:NL/Olive一般 | 0円 | 300 | 6,500 |
| ゴールド(NL)/Oliveゴールド | 通常5,500円 | −5,200 | 4,000 |
| プラチナプリファード/Oliveプラチナプリファード | 33,000円 | −20,400 | −20,000 |
計算内訳は次のとおり。一般は積立0または6,000ポイント+買い物0.5%。ゴールドは積立0または9,000ポイント(年間100万円以上の対象買い物なら12,000)+買い物0.5%−年会費。プラチナプリファードは積立12,000ポイント+買い物1%−年会費。ゴールドの「年間100万円利用で翌年以降年会費永年無料」「毎年10,000ポイント」は積立では達成できない。[2][3][4]
年間10万円の対象買い物なら、一般の6,500ポイントに対して通常年会費を払うゴールドは4,000ポイント。金色が必ず勝つわけではない。すでに年会費永年無料を獲得済みなら話は別なので、既存契約は確認しよう。
3. Oliveの普通預金が隠しステージ
2026年5月買付分から、Olive口座の円普通預金残高が100万円なら+0.1%、200万円で+0.2%、300万円で+0.3%、400万円で+0.4%、500万円で+0.5%のクレカ積立上乗せが始まった。月ごとの所定判定日、ID連携、その他条件があり、別の資産運用特典とは重複しない。[5]
月10万円×12回の積立なら、追加ポイントの目安は年1,200/2,400/3,600/4,800/6,000ポイント。面白いのは、積立に使うカードがOliveでなくても、対象のOlive口座を持っていれば上乗せの対象になり得ること。銀行とカードを必ず同じ看板で揃える必要はない。
ただし100万円を移すなら、元の預金金利との差、口座移動の手間、急な出費への備えも計算しよう。1,200ポイントのために高い金利を捨てたら、またポイントに財布が倒される。
4. Oliveの「選べる特典」も別会計
Olive一般では選べる特典を通常1つ選べる。代表例は条件を満たす給与・年金受取の月200ポイント(年最大2,400)、月末残高1万円以上の月100ポイント(年最大1,200)。対象店舗の追加還元を選ぶ道もあるので、生活に合う方を取る。[6]
例として、年間10万円の対象買い物で一般カードの6,500ポイント、Olive普通預金100万円を12か月維持して積立上乗せ1,200ポイント、給与受取特典2,400ポイントが全部適用されれば年10,100ポイント相当。上乗せと給与特典は別の制度で、加入時期や条件によって付与額は変わる。
5. 結論――高いカードより、判定条件を満たすカード
口座も一緒に使いたいならOlive一般。銀行口座を変えたくないなら三井住友カード(NL)。すでにNLを持っている人は、そのままカード積立を使い、必要ならOlive口座の追加特典だけを検討してよい。Oliveの積立にはクレジットモードの利用資格が必要だ。[1][5]
最大の分岐は対象の買い物が年10万円に届くか。届くなら年会費無料の一般が強い。届かないなら積立の基本還元0%も含めて比べる。不要な買い物を作ってまでポイントを追わないこと。
月10万円のNISAは、そもそも将来の資産づくりが主役。運用商品には値下がりリスクがある。カードの色はエンディングの演出で、ラスボスは家計と投資を続けられるかだ。
