あれだけ毎日ストレスだった職場。
ところが、行かなくなった途端、驚くほど気持ちが楽になった。
何か問題を解決したのか?
いや、何も解決していない。
職場の人間関係も、面倒な仕事も、おそらくそのまま。
ただ、自分が行かなくなっただけ。
職場「本日も通常営業です」
自分「もう出演してません」
これだけで、あれほど大きかったストレスが消えてしまうことがある。
卒業した中学校は、今も勝手に続いている
この感覚、学校の卒業に似ている。
中学生だった頃は、同級生との人間関係も、先生の機嫌も、学校行事も、自分にとって重大事件だった。
ところが卒業するとどうなるか。
学校には新入生が入ってくる。新しいクラスができる。先生が異動する。また誰かが揉める。
学校は何事もなかったように続いていく。
でも卒業生にとっては、もう知らない世界だ。
「今年の2年3組が大変らしいぞ!」
いや、もう卒業したんで。
学校の問題が全部解決したわけではない。
単に、自分がその世界の登場人物ではなくなった。
職場も同じなのだ。
会社のドラマは、こちらが辞めても最終回にならない
職場では今日も、誰かが怒られたり、仕事を押し付けられたり、面倒な会議が開かれたりしているかもしれない。
新しい社員が来れば、新しい人間関係も生まれる。
つまり、会社のドラマは続く。
第2シーズン、第3シーズン、まさかの長寿シリーズ。
しかし、そこに自分が出続ける必要はない。
ここが重要だ。
自分を苦しめていた問題を、全部解決しなくてもいい。
離れることで、自分が関わる必要のない問題に変わる場合がある。
ストレスに耐えるより、環境を変える方が効くこともある
嫌な環境にいると、人はつい自分を変えようとする。
「気にしないようにしよう」
「もっと我慢強くなろう」
「休日に発散しよう」
もちろん、それで楽になることもある。
でも、毎日ストレスを生む場所へ戻るなら、休日に回復しても、また負担が積み重なる。
世界保健機関も、働く人の心の健康を守るには、本人のストレス対処だけでなく、働く条件や環境そのものを改善することを勧めている。[1]
つまり、問題が環境にあるなら、環境への対処が重要なのだ。米国の労働安全の専門機関も、負担を生む原因そのものを減らすことを優先している。[2]
火事の中で深呼吸する方法を覚えるより、まず火元から離れる。
もちろん、すべての職場問題に退職が必要なわけではない。
一番大きいのは「自分で環境を選べる」ということ
ただストレスが減っただけでも、大きな変化だ。
でも、さらに重要なのは、自分で環境を変えられるという感覚だと思う。
嫌な職場にいても、ずっとそこにいるしかないわけではない。
人間関係が苦しくても、同じ関係を続ける義務があるとは限らない。
部署を変える。働き方を変える。付き合う人との距離を調整する。それでも難しければ、離れる。
もちろん、お金や生活、契約、相手との約束がある以上、誰でもすぐ動けるわけではない。必要な責任や調整は残る。
それでも、「今いる場所が人生のすべてではない」と知っていることには価値がある。
環境に自分を合わせ続けるだけが人生ではない。自分に合う環境を選ぶこともできる。
自分の人生まで、会社の続編に付き合わなくていい
中学校は卒業後も続いている。
昔の職場も、自分が離れた後で普通に続いていく。
あの人がどうなったとか、次は誰が揉めたとか、そんな話もあるだろう。
でも、もう全部を知る必要はない。
学校が新学年を迎えたからといって、卒業生まで毎年登校する必要はないのだから。
向こうの世界は続く。でも、自分の人生は別の場所で続いていく。
それでいい。
会社のドラマに最終回がなくても、自分の出演は終えられる。
参考資料: [1] 世界保健機関「Mental health at work」 https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/mental-health-at-work [2] 米国疾病対策センター・労働安全衛生研究所「Hierarchy of Controls」 https://www.cdc.gov/niosh/twh/php/hierarchy/

