「CodexとClaude Code、体感100倍くらい違わない?」
そう言うと、誰かがすぐにAIのテスト結果を出してくる。正答率が何%、難しいプログラムがどれだけ書けたか。いや、そこじゃない。
ある利用者の体感は、もっと身もふたもない。Codexに少し仕事を頼む。まだ完成していない。なのに週の利用枠だけがみるみる減る。一方、Claude Codeに大量の仕事を頼むと、結果が積み上がる。それでも利用枠にはまだ余裕がある。
仕事は未完成なのに、メーターだけ完走。 何の競技だよ。
頭のよさと「納品力」は別物
例えば、複数言語の記事を書き直す。文章を直したら終わりではない。全言語を仕上げ、指定の場所へ保存し、もう一度開いて確かめて初めて「できた」だ。
途中停止すると、人間が説明し直す。再指示でまた利用枠が減る。文章が完成しても保存で失敗すれば、成果物は残らない。
テストの点数が高くても、レジの前で毎回買い物かごを置いて帰る人だったら、冷蔵庫は永遠に空っぽだ。
本命は「週の利用枠が減る速度」
月額プランを使う人が知りたいのは、APIの単価よりも「今週、この契約で何件の仕事が終わるか」だ。API従量課金の料金と、サブスクの利用枠は同じものではない。
OpenAIの公式案内はCodexの消費量がモデル・作業内容・設定によって変わると説明する。Claudeの公式案内も、会話の長さ・難しさ・モデルなどが利用枠に影響するとしている。どちらも「1依頼=固定1回分」ではない。
2026年9月には、両サービスを約20日間記録した一人の利用者が、API料金換算の週次利用量をClaude側で約3〜5倍と推計した。ただし、これはその人の利用条件での記録。誰にでも当てはまる公式比較ではなく、逆の体験談もある。
途中で止まると、差はさらに大きくなる
片方は一度で仕上げる。もう片方は途中で止まり、再説明が必要になり、再試行で枠が減り、最後に保存でも失敗する。人間の監督時間まで増えるのに、完成件数はゼロのまま。
これならテストの点数が近くても、使う側には「100倍くらい違う」と感じられる。もっとも、本当に100倍かは測っていない。減り方の%も両社で同じ単位とは限らない。
比べるなら「何件終わったか」
同じ種類の依頼を渡し、①保存・読み戻しまで完了した件数、②利用枠の減り方、③人間が再指示した回数・時間を記録する。これなら、自分の仕事に対する本当の使い勝手が見える。
欲しいのは「難問正解率の賞状」ではない。明日も使える余裕を残して、今日の仕事をちゃんと終わらせてくれる相棒だ。
AIよ、利用枠じゃなくて仕事を減らしてくれ。
