ゴンとキルアから見れば、念歴がほぼ人生何周分
ビスケは作中で、念を覚えて約40年という長い経験を持つ人物として語られる。
ゴンとキルアは、念を覚えてからまだそれほど経っていない。
つまりG.I.時点で、
初心者二人 に対して 念歴40年級のベテラン
が直接コーチしている。
普通のスポーツに置き換えると、
競技を始めて数か月の天才少年 へ 40年間ずっと技術を磨いてきたトップ指導者
がマンツーマンで付くようなものだ。
成長しない方がおかしい。
だからビスケの「初歩」は読者から見るとすでに難しい
ビスケは、ゴンとキルアへ派手な必殺技から教えない。
まず基礎を徹底する。
凝。
周。
攻防力移動。
系統別の修行。
オーラの形状変化。
こうした訓練を積ませる。
でも考えてみると、
オーラを意図した形へ変え、維持し、素早く切り替える
という時点ですでに普通ではない。
ビスケにとっては初歩。
読者から見ると超能力の精密加工である。
オーラで「1」を出すだけでも、本当は化け物
変化系の基礎修行として描かれるのが、オーラの形を数字へ変える練習。
見た目だけなら、
「1なんて一本伸ばすだけでは?」
と思える。
しかし実際にやっていることは、
身体から発する不定形のオーラ ↓ 狙った部分を伸ばす ↓ 幅を調整する ↓ 輪郭を固定する ↓ 形を維持する
である。
念を使えない人間から見れば完全に超精密作業だ。
さらに一つの数字だけで終わらない。
複数の数字へ切り替える。
速度も求める。
形も崩してはいけない。
これは、
オーラ版の高速タイピング
に近い。
ビスケ本人は「形を作る」を会話レベルで処理する
ビスケはオーラ操作・形状変化について、二人へ見本を示せるだけの精度がある。
長年の訓練によって、
念を出す ではなく、
念で何をどう表現するか
の段階まで行っている。
そこへ40年級の経験が乗る。
だからゴンとキルアが何か一つできても、
ビスケからすれば、
「はい、では次」
になる。
読者側は、
「いや今のだけでも普通にすごくない?」
となる。
基礎を軽視しないのが本当にベテラン
長く修行しているキャラクターほど、派手な能力だけを評価しない。
ビスケが見ているのは、
必要な時に凝を使えるか 攻防力を正しく移せるか オーラを無駄なく使えるか 基本動作を無意識で再現できるか
というところ。
これはまさに職人の評価軸である。
初心者は必殺技を見たがる。
ベテランは、
「基本動作が毎回同じ精度で出るか」
を見る。
ビスケの修行が妙に説得力を持つ理由でもある。
