部下が有給を申請したとき、上司がつい言いがちな言葉があります。
「休まれると困る」
一見、業務上の正当な発言に見えます。
しかし、この言葉をそのまま部下にぶつけるだけでは、ほとんど意味がありません。
なぜなら、部下が知りたいのは上司の感想ではなく、次の情報だからです。
- どの業務に支障が出るのか
- どの納期に影響するのか
- 誰に引き継げばいいのか
- 代替日はいつならよいのか
- 会社として時季変更を求めるのか
- それとも単に上司が不機嫌なだけなのか
「休まれると困る」は、ここまで分解して初めて管理になります。
分解しないまま言うと、ただの圧です。
部下は、
「休む自分が悪い」
「上司を困らせている」
「嫌われる」
「評価が下がる」
と感じます。
その結果、有給を取らなくなるかもしれません。
しかし、それは会社にとって成功ではありません。
表面上は出勤していても、内側ではこうなります。
- 休めない職場だと学習する
- 上司への信頼が落ちる
- 会社への愛着が下がる
- 転職活動を始める
- 急な退職・休職につながる
- 採用・教育コストが再発する
つまり、「休まれると困る」を雑に言う上司は、目の前の一日を守っているようで、長期的には人材を失う可能性があります。
管理職が言うべきなのは、これです。
申請ありがとうございます。
その日はA業務の締切があるため、Bさんへの引き継ぎだけお願いします。
それで問題なければ取得してください。
または、
その日はどうしても事業運営上の支障が大きいため、時季変更を相談させてください。
代替日として、〇日または〇日はどうでしょうか。
これなら管理です。
「俺も忙しいんだけど」
これは管理ではありません。
ただの状態報告です。
会社向けに言い換えるなら、
上司の忙しさを、部下の有給抑制で処理してはいけない。
