2026年10月23日、Redditのr/xkcdに「Updated 2026」という投稿が現れた。題材は、ネット全体が危うい積み木のように支え合っているという有名な漫画の更新版。コメント欄では、サメ、ジェンガ、そして唐突な数字の「4」が話題になった。「4」は適当に選んだ数字ではなく、同月に発覚した証明書の安全上の問題とつながっている。
元ネタはxkcd「Dependency」
原作はxkcdの第2347話「Dependency」。巨大なデジタル社会が、ネブラスカ州の誰かが2003年から無償同然で保守してきた小さなプロジェクトに頼っている、という積み木の絵だ。ネブラスカの特定の人物の実話を暴露した漫画ではなく、見えない依存関係を一目で伝える風刺である。原作は公式サイトで確認できる。
今回の「Updated 2026」は原作そのものではなく、後から要素を足した改変を扱うReddit投稿だ。投稿画像の細かな配置は直接確認できなかったため、ここでは投稿に付いた公開コメントと原作、別資料で確かめられる事実を軸に読む。
コメント欄が見つけた3つの笑いどころ
1. 「4はどこ?」という謎の捜索
実際のコメントに短く「where 4(4はどこ)」というものがある。これが単なる数字探しで終わらないのが2026年版の怖いところ。10月17日、証明書発行事業者eMudhraの中間証明書に使われた8個の秘密鍵が、256未満の小さな整数から復元できると報告された。そのうち一つが本当に4だった。これは個人のログイン用パスワードが「4」だったという話ではなく、ウェブの信頼を支える証明書の鍵に関する問題だ。対象証明書は失効・遮断措置が取られ、会社は10月22日に国際的な証明書事業からの撤退を発表した。
数字の「4」が世界のネットを支える積み木の話題に混ざると、難しい安全技術の説明が急に小学校の算数になる。「秘密は厳重に保管しています」「何桁ですか」「一桁です」という架空の会議が頭に浮かぶ。ただし、これは記事独自の比喩であって、実際の会議の記録ではない。
2. ネットの安定性をジェンガで評価
別のユーザーは、図の支えを外したらどうなるかというやり取りに「ジェンガは十分やったから分かる」という趣旨で応じた。普通のジェンガなら倒れたら片付ければ済む。インターネット版は、倒れた瞬間に片付け方の検索もできなくなりそうなのが厄介だ。
3. ネタを足しすぎて、ネタ自体が不安定
コメントには「ロゴをどれだけ増やせるかの競争になっている」と改変そのものを批判する声もあった。さらに別の人が文字だけで図を再現すると、Redditの等幅表示が崩れるというツッコミまで出た。依存関係の図を説明するための表示方法まで頼りない。 もはや作品の外側でも同じギャグが進行している。
サメが海底ケーブルをかじるという古典的なネット小話を持ち出す人もいる。ただし、この投稿が特定の日のサメ被害を記録しているわけではない。
独自大喜利:インターネット建築検査(創作)
検査官「この巨大な建物の基礎は?」 管理者「小さな無償プロジェクトです」 検査官「補強材は?」 管理者「クラウド、ケーブル、それから4です」 検査官「4ギガですか?」 管理者「いいえ。整数の4です」 検査官「では、この報告書を送ってください」 管理者「送信システムもその建物の上です」
結論
xkcdの原作は、目立たない保守者への依存を笑いにした。2026年版のコメント欄は、そこへ本物の「4」、ジェンガ、サメ、改変画像への不満まで積み上げた。ネットを支える図が複雑になりすぎて、最後は図を表示する仕組みまで心配になる。積み木の一番上にあるのは、どうやら我々のコメント欄だ。
参考資料(4件)
- Reddit, r/xkcd, “Updated 2026”, 2026-10-23(公開コメントは2026-10-25確認): https://www.reddit.com/r/xkcd/comments/1xdhl39/updated_2026/
- xkcd, #2347 “Dependency”(原作): https://xkcd.com/2347/
- Reuters, eMudhraの証明書事業撤退, 2026-10-22: https://www.reuters.com/legal/litigation/indian-firm-emudhra-exits-global-digital-certificates-business-after-2026-10-22/
- ctlogs.dev, eMudhra証明書の検証・時系列, 2026-10-25確認: https://ctlogs.dev/blog/emudhra-ca-compromise


