まとめ:有給を取らせない上司は、会社の利益を守っているようで燃やしている
有給を取りにくくする上司は、短期的には会社を守っているように見えるかもしれません。
今日の人数を守る。
今日の業務を守る。
今日の納期を守る。
今日の穴を埋める。
しかし、その代わりに何を失っているかを見た方がいいです。
- 部下の信頼
- 心身の余力
- 会社への愛着
- 相談しやすさ
- 休みやすさ
- 離職防止
- 採用力
- 職場の心理的安全性
- 長期的な生産性
これらを燃やしている可能性があります。
有給を取らせない管理は、管理ではありません。
属人化と人員不足と調整不足を、労働者の罪悪感で埋めているだけです。
会社が本当にやるべきことは、部下を休ませないことではありません。
休んでも回る仕組みを作ること。
管理職のNG口上を潰すこと。
有給を取りやすい手順を作ること。
休みを取っても評価や人間関係で刺されない職場にすること。
有給を取らせる職場は、甘い職場ではありません。
むしろ、業務が見えていて、引き継ぎができていて、管理職が感情で圧をかけず、長期的な人材定着を考えている職場です。
つまり、有給を取らせる職場は、強い職場です。
付録1
管理職向けチェックリスト
有給申請を受けたとき
- ☐ 理由を詰めていない
- ☐ 「なんで?」ではなく「引き継ぎはありますか?」と聞いている
- ☐ 自分の忙しさを部下にぶつけていない
- ☐ 成果評価と有給取得を混ぜていない
- ☐ 時季変更が必要な場合、具体的な支障と代替日を出している
- ☐ 休む人を悪者にしていない
- ☐ 休む人の穴を、属人化解消のきっかけとして見ている
部下に言ってはいけない言葉
- なんで休むの?
- 忙しいの分かってる?
- 俺も忙しいんだけど
- 成果出してから権利を主張して
- みんな我慢してる
- 休まれると困る
- 評価に響くよ
- その理由なら別日でよくない?
代わりに言う言葉
- 申請ありがとうございます。承認しました。
- 必要な引き継ぎがあれば共有してください。
- 体調を優先してください。
- 業務上支障がある点だけ確認します。
- 時季変更が必要な場合は、代替日を提示します。
- 休暇中の対応はチームで分担します。
付録2
付録3
参考資料・確認メモ
- 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-2/dl/gaikyou.pdf - 厚生労働省「労働経済白書 2017 第2節 労働生産性の向上とワーク・ライフ・バランスの実現に向けた課題」
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/17/dl/17-1-2-2_02.pdf - 厚生労働省 年次有給休暇取得促進特設サイト「企業の取組事例」
https://work-holiday.mhlw.go.jp/kyuuka-sokushin/jirei/ - 山下哲史「年間休暇日数がプレゼンティーイズムに及ぼす影響 日本の企業グループ従業員におけるコホート研究」論文要旨
https://uoeh-u.repo.nii.ac.jp/record/2000293/files/06k622%E5%B1%B1%E4%B8%8B.pdf - PMCID: PMC12337912
Effect of Annual Leave Days on Presenteeism—A Cohort Study in Japanese Company Group Employees
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12337912/
