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- 想定キーワード:QC 現状把握 / QC 悪さ 浮きぼり / QC パレート図 使い方 / QC データ 見せ方 / QC 現状把握 例
現状把握は、データ置き場ではない
現状把握でよくある失敗は、データをただ並べることです。
- 月ごとの打刻漏れ件数
- 発生者数
- 発生タイミング
- 確認にかかる時間
- 締め日前後の集中度
これらは大事です。
でも、並べるだけでは弱いです。
聞き手はこう思います。
で、何が言いたいの?
現状把握で必要なのは、データそのものではありません。
データから何が悪いと分かるのかです。
現状把握の評価ポイント
現状把握で見られるのは、だいたい次の2つです。
- どう悪いのかがデータ等で客観的に示されているか
- 悪さが浮きぼりになっているか
つまり、やることはこれです。
悪さを数字で見せる
↓
どこが一番悪いかを見せる
↓
その悪さが業務にどう効いているかを見せる
深度の見せ方は、客観性である
現状把握で深度を出すには、文章を増やすのではありません。
数字を出します。
深度の階段はこうです。
| レベル | 状態 | 例 |
|---|---|---|
| Lv1 | 感想 | 多いです、困っています |
| Lv2 | 記録 | 実際に発生しています |
| Lv3 | 数字 | 月◯件、◯人、◯分発生しています |
| Lv4 | 比較 | 前月比、種類別、締め日前後で差が見えます |
| Lv5 | 構造 | どこに集中し、何を潰せば効くか見えています |
現状把握の深さは、文字数ではありません。
数字で、問題の構造が見えているかです。
パレート図は、ここで初めて使う
パレート図を最初に作ってはいけません。
パレート図は、こういう問いに答えるために使います。
何が一番悪いのか?
打刻漏れなら、こうです。
| 分類 | 件数 |
|---|---|
| 退勤漏れ | 25件 |
| 出勤漏れ | 10件 |
| 外出戻り漏れ | 5件 |
| その他 | 3件 |
このとき、パレート図で見せると、
「退勤漏れが一番多い」と一瞬で分かります。
つまり、パレート図は、
悪さを浮きぼりにするための道具です。
QCっぽく見せるための飾りではありません。
現状把握で使う数字とQC道具
| 見たいこと | 問い | 数字 | 見せ方 |
|---|---|---|---|
| 全体量 | どれくらい発生している? | 月別打刻漏れ件数 | 折れ線・棒グラフ |
| 悪さの中心 | 何が一番多い? | 出勤漏れ、退勤漏れ、外出戻り漏れ等の件数 | パレート図 |
| 発生タイミング | いつ多い? | 締め日前後、曜日、時間帯 | 棒グラフ・層別 |
| 影響範囲 | 誰に工数が出る? | 本人、上司、管理部署の確認時間 | 積み上げ棒グラフ |
| ムダ工数 | どれだけ生産性を下げている? | 1件あたり確認時間×件数 | 工数換算表 |
| 継続性 | 一時的か、毎月か? | 月別推移 | 折れ線グラフ |
悪い現状把握と良い現状把握
悪い現状把握。
打刻漏れの現状
月別件数、発生者数、発生タイミング、確認時間を調べました。
これはデータ置き場です。
良い現状把握。
打刻漏れは毎月発生し、特に退勤時と締め日前後に集中している。
さらに職場ニーズまでつなげるなら、こうです。
打刻漏れは退勤時・締め日前後に集中し、本人・上司・管理部署の確認工数を発生させている。
これなら、何が悪いか分かります。
現状把握から要因解析へつなげる
現状把握の最後は、次の要因解析につなげます。
たとえば、現状把握でこう分かったとします。
退勤時の打刻漏れが一番多い。
締め日前に確認工数が集中している。
そうしたら、次の問いは自然に決まります。
なぜ退勤時に漏れるのか?
なぜ締め日前まで気づけないのか?
なぜ本人だけで完結せず、上司・管理部署に工数が流れるのか?
これで、現状把握から要因解析へきれいにつながります。
まとめ
現状把握は、データを並べる工程ではありません。
悪さを数字で客観化し、何が一番悪いのかを浮きぼりにする工程です。
パレート図は、ここで初めて出てきます。
QC道具は、最初に選ぶものではありません。
評価表の問いに答える数字を、分かりやすく見せるために使うものです。
