0. 5秒で結論
この作品の強さ議論で最初に捨てるべき思い込みは、「竜王=全員ほぼ同じ強さ」である。
全然そんなことはない。
同じ「王」でも、時間操作で盤面を壊すアルテマティア、正面戦闘が怪物級のギルゼア、元・翼の王なのに現在は策謀で殺しに来るクリムゾンでは、強さの種類が違いすぎる。
今回の暫定ティアはこう置く。
| ティア | キャラクター | ざっくり評価 |
|---|---|---|
| EX・測定不能 | 竜神 | 竜側の最上位概念。ただし直接戦闘の比較材料が足りない |
| SSS | ギルゼア | カムイが過去に敗北。作中の「壁」として扱われる最上位候補 |
| SSS | 雷神化ウォルテカムイ | ラグナと互角級の超高速・超火力 |
| SSS | カムイ戦ピークのラグナ | 銀彗星を含む限界突破状態。雷神カムイを撃破する領域 |
| SSS〜SS・暫定 | 機龍グレストノウァク | 14巻公式紹介で「ラグナを凌ぐ」「最強竜」とされる現行原作の超上位 |
| SS | 未来ラグナ | 「最強の力」の完成側。経験・安定性・銀気運用の基準点 |
| SS? | 全盛期クリムゾン | 元・翼の竜王。ただし全盛期の直接戦闘データが少なく幅が大きい |
| S+ | 通常カムイ | 第二位階なのに上位竜でも屈指。竜王の肩書きを食う戦闘性能 |
| S+? | 咆哮の王バグラム | 現行原作の竜王。17巻まで大戦の中心だが、比較はまだ暫定 |
| S | アルテマティア | 素の殴り合いより時操魔法が本体。能力込みの危険度はティア表以上 |
| A〜S・戦術枠 | 現在のクリムゾン | 正面火力ではなく魔法・罠・情報・策謀で格上を殺すタイプ |
コメント欄:
「竜王って王なんだから全員SSSじゃないの?」
「役職名を戦闘力スカウターに使うな」
「アルテマティア、殴り合いの点数は低めなのに“時間止めます”を持ってくるな」
1. このランキングの採点基準
単純な腕力順にはしない。
見るのは主に4点だ。
- 作中で誰と互角・勝利・敗北したか。
- 公式が「最強」「圧倒的」「屈指」など、どの程度の位置づけをしているか。
- 時間操作、不死性、速度、銀気など、格上にも刺さる特殊能力があるか。
- 一瞬の最大出力と、長期戦で安定して出せる総合力を分ける。
だから「AがBを倒した→いつでもA>B」とは限らない。
この漫画、相性が悪いとティア表が普通に燃える。
2. EX:竜神は「最強1位」ではなく測定不能
竜神は竜王たちのさらに上にある「神」側の存在で、アルテマティアは公式にも「神の意志の遂行」を使命とする竜王と説明される。
ただし、ここでやりがちなミスがある。
階級が上だから、殴り合いもギルゼアより強いと決めつけること。
直接戦闘の比較材料が十分ではないため、本稿ではEXを「1位確定」ではなく「測定不能」にした。
「神なんだから1位!」
「戦闘シーンを提出してください」
「神です」
「資料不足です」
3. SSS:ギルゼア、雷神カムイ、ピークラグナ
ギルゼア
公式アニメ第23話のあらすじでは、カムイがラグナと互角に戦う最中、かつて敗北した殺尽竜ギルゼアを思い出す。
これが強烈な比較材料だ。
「互角に殴り合っている今の怪物」を見ながら、「昔、自分を倒したさらに上の怪物」を回想する。
ギルゼア、強さ説明の方法がほぼトラウマ広告である。
ただし「現時点の雷神化カムイより絶対に上」とまで固定するには材料が足りない。だからSSS内の順番は固定しない。
雷神化ウォルテカムイ
通常時から公式に「上位竜の中でも屈指」。そこからさらに雷神の領域へ上がり、ラグナと異次元の決戦をする。
重要なのはカムイが竜王ではないこと。
第二位階なのに、肩書き上の王クラスへ平然と割り込む。
この時点で「竜王=戦闘力の数字」説は崩壊する。
カムイ戦ピークのラグナ
公式第24話は、ラグナとカムイが「持てる力の全て」を賭けて激突する決着戦として紹介している。
ここでのラグナは通常運転ではなく、瞬間最大出力側の評価。
未来ラグナを「完成された安定型」とするなら、カムイ戦ピークはエンジンを赤いところまで回して勝ち切るオーバークロック型と考えると分かりやすい。
4. SS:未来ラグナは「最強ラグナ」ではなく完成基準
未来ラグナは公式イントロダクションで、現在のラグナへ「最強の力」を託した存在として扱われる。
第15話でも、現在のラグナが「未来の自分の力をさらに引き出す」と説明される。
つまり未来ラグナは、現在ラグナの能力ツリーの元データみたいなものだ。
では未来ラグナが常にピークラグナより強いのか。
そこは断定しにくい。
未来ラグナの強みは、経験、完成度、銀気の扱い、壊れた状態でも戦い続ける安定性。対して現代ラグナは、特定の戦いで未来由来の力を極端に引き上げ、装備や状況込みで瞬間最大値を叩き出す。
だから本稿では、
総合完成度:未来ラグナが上位
瞬間最大値:カムイ戦ピークラグナが並ぶ、または上回り得る
と分けた。
コメント欄:
未来ラグナ「完成品です」
現代ラグナ「完成品の設定ファイル読み込んで限界突破します」
未来ラグナ「そういう使い方だったか?」
5. クリムゾンは「全盛期」と「現在」を分けないと事故る
スクウェア・エニックス公式はクリムゾンを、翼の竜王にして竜の神を殺そうとした反逆者と説明している。
つまり出自だけなら完全に王クラス。
しかし現在のクリムゾンを、ギルゼアやカムイと同じ「正面から何発殴れる?」で評価すると本質を外す。
公式キャラクター紹介でも、クリムゾンは魔法と権謀術数に長ける。
こいつの怖さは、
ステータス画面を見せたと思ったら、いつの間にか戦場そのものに細工していること。
全盛期クリムゾンはSS?に仮置き。現在はA〜Sの「戦術枠」とした。
弱いという意味ではない。
対戦ゲームのキャラランクを聞いているのに、一人だけ大会運営サーバーへログインしてくるタイプなのである。
6. アルテマティアはSでも危険度が低いわけではない
アルテマティアは翼の血族の第一位階・竜王。
そして時を戻し、時を止める時操魔法を持つ。
公式第19話では、カムイの圧倒的な戦闘力とアルテマティアの時操魔法が組み合わさると、当時のラグナには勝ち目がないとクリムゾンが判断している。
だからアルテマティアを「Sだからカムイより雑魚」と読むのは間違い。
純粋な殴り合いならカムイ側が上でも、時間操作は勝敗ルールを書き換える。
カムイ「速いです」
ラグナ「もっと速く斬ります」
アルテマティア「時間止めます」
審判「競技を変えるな」
7. 「竜王」はティア名ではなく役職名
この作品で最も大事な整理。
竜王という肩書きと、純粋な戦闘力は一致しない。
翼の王アルテマティアは特殊能力型。元・翼の王クリムゾンは策謀型。ギルゼアは正面戦闘の化け物として描かれる。第二位階カムイは王ではないのに王級へ食い込む。
要するに、
竜王=最低保証がすでに化け物。ただし上限がバグっている。
「部長なら全員同じ仕事できるよね?」くらい危険な読み方である。会社より危険なのは、こっちは街が消えること。
8. 現行原作で追加すべき上位勢:グレストノウァクとバグラム
会話の中心は翼の血族編だったが、2026年10月時点では原作はさらに先へ進んでいる。
公式14巻紹介では、機龍グレストノウァクを「ラグナを凌ぐ全身兵器の最強竜」として紹介している。これは無視できないので、SSS〜SSの暫定枠へ追加した。
ただし「どの時点のラグナを凌ぐのか」「カムイ戦の瞬間最大値とどう比較するか」まで公式紹介だけで固定するのは危険だ。
また17巻では咆哮の王バグラムを中心に、咆哮の血族と太陽神教の最終攻防が描かれている。連載は2026年10月号にも掲載中で、現行勢の最終的な相対順位はまだ動く。
なので現行編のキャラは、強いと分かっていても順位を釘打ちしない。
ランキング記事なのに順位を保留?
そう。連載中作品で無理に断定すると、次号で記事が爆発する。
9. よくある対戦カード
未来ラグナ vs アルテマティア
未来ラグナ側に十分な勝ち筋があると考えられる。ただし時操魔法が成立する条件次第で事故る。単純な火力比較では終わらない。
未来ラグナ vs 通常カムイ
未来ラグナを優位寄りに置く。ただしカムイは上位竜屈指なので簡単な処理ではない。
未来ラグナ vs 雷神カムイ
同格帯。未来ラグナの完成度と、雷神カムイの速度・火力のぶつかり合い。確定勝敗は置かない。
未来ラグナ vs ギルゼア
「未来ラグナなら勝てる」と断言する材料は足りない。ギルゼアはSSSの壁として扱うのが安全。
現在クリムゾン vs ギルゼア
正面殴り合いの表を作った瞬間にクリムゾンの負け。
クリムゾンがその表を燃やし、毒と罠と別プランを20個用意し始めた瞬間に別競技。
10. 結論:『ラグナクリムゾン』は「肩書き」より「勝ち筋」で見ると分かる
最終整理はこれ。
測定不能:竜神
最上位戦闘帯:ギルゼア、雷神カムイ、カムイ戦ピークラグナ
現行原作の超上位:グレストノウァク(暫定)
完成された竜殺し:未来ラグナ
王級の異常枠:全盛期クリムゾン、通常カムイ、バグラム(暫定)
特殊能力で上位を食える王:アルテマティア
ティア表そのものを嫌がる策士:現在クリムゾン
未来ラグナは竜王と渡り合えるのか?
はい。少なくとも「竜王級と戦うこと自体が無謀」という位置ではない。
ただし、そこから「竜王なら誰でも未来ラグナが倒せる」へ飛ぶと雑になる。
この作品の強さは数字ではなく、
出力 × 技術 × 特殊能力 × 相性 × 準備 × その場でどこまで壊れる覚悟があるか
で決まる。
だからティア表を作ると楽しい。そしてティア表を信じすぎると、クリムゾンが後ろから笑う。
参考資料(9件)
- SQUARE ENIX『ラグナクリムゾン』公式作品ページ
https://magazine.jp.square-enix.com/joker/series/ragna/ - TVアニメ公式 2ndクール・イントロダクション
https://ragna-crimson.com/story/introduction2.html - TVアニメ公式 キャラクター
https://ragna-crimson.com/character/ - TVアニメ公式 第19話
https://ragna-crimson.com/story/19.html - TVアニメ公式 第23話
https://ragna-crimson.com/story/23.html - TVアニメ公式 第24話
https://ragna-crimson.com/story/ - SQUARE ENIX『ラグナクリムゾン』14巻
https://magazine.jp.square-enix.com/top/comics/detail/9784757592643/ - SQUARE ENIX『ラグナクリムゾン』17巻
https://magazine.jp.square-enix.com/top/comics/detail/9784301005339/ - ガンガンJOKER 2026年10月号
https://magazine.jp.square-enix.com/joker/new/
