1本の記事が、1日に30回読まれる。
「30回か。まだ小さいな」と思う。でも同じ記事が100本あれば、1日3,000回。30日で9万回だ。
急に大きく見えてきた。電卓が拍手している。
ところが、ここで出てくる疑問がある。
「そんなに読まれても、月1万円を稼ぐのって難しくない?」
しかも調査を開くと、アフィリエイトをしている人の約半数が月1万円以上を得ているという。えっ。みんなの家だけ、玄関にお金が届いている?
30回の記事が100本。でも収益は100倍とは限らない
「1日30回 × 100記事 = 1日3,000閲覧」。これは算数として正しい。月9万閲覧も、30日続けば正しい。
ただし、閲覧数と収益は別の話だ。
例えば、ページが1,000回読まれるごとの広告収益を仮に100円と置くと、月9万閲覧で9,000円。200円なら1万8,000円になる。[3]
100円や200円は「業界の平均」ではなく、仕組みを見るための仮の数字だ。実際の収益は国、記事の内容、広告の表示状況などで変わる。
商品紹介の報酬なら、さらに話が違う。記事を読んで笑って帰る人はいても、買い物までしてくれるとは限らない。
閲覧数はお客さんの入店数。売上はレジを通った金額。 入店した全員に「読むだけは禁止です」とは言えない。
ところが調査では「47.2%が月1万円以上」
日本のアフィリエイトマーケティング協会が2026年に行った調査では、回答者991人のうち468人、47.2%がひと月のアフィリエイト収入を1万円以上と答えた。反対に523人、52.8%は1万円未満だった。[1]
ここまでは「ほぼ半分」で合っている。
さらに驚くのは、月500万円以上という回答が116人、11.7%もあること。お小遣いの話をしていたら、突然ビルのオーナーが会議に参加してきたような数字だ。
ただし、調査は主要な広告提携サービスに登録している運営者への回答調査。国内でブログを始めた人を無作為に集めたものではない。500万円以上の層についても、協会は法人の割合が増えている可能性に触れている。[1]
「調査の半分」と「始めた人の半分」は違う
ここが一番大事だ。
「回答した運営者の47.2%が月1万円以上」と、「今日から始めた人の47.2%が月1万円以上を達成する」は、まったく同じ意味ではない。
広告の提携サービスに登録し、調査に答えるところまで続けている人たちの数字だからだ。1か月の回答を見ても、毎月その額を安定して稼いだかどうかまでは分からない。経費を引いた利益とも限らない。
別の業界団体、日本アフィリエイト協議会が2025年12月に調べた1,000人では、月3万円以上が12.4%、月1,000円未満が52.5%だった。[2]
「半数が1万円」と「12.4%が3万円」は、金額の線引きも対象の集め方も違う。数字を横に並べて「どっちが正しい?」と争わせるのは、50メートル走と100メートル走の記録を比べるようなものだ。
本当に知りたいのは、自分の記事が何円に変わるか
だから、月1万円を目指すなら、誰かの達成率より見たいものがある。
どの記事が毎日読まれているか。どんな記事で商品を選ぶ人がいるか。閲覧数が増えたとき、実際の収益も増えたか。続けるための費用を引いたらいくら残るか。
1日だけ3,000回読まれた記事は、花火かもしれない。100記事が毎日少しずつ読まれるなら、街灯が100本ついたようなものだ。派手さはなくても、翌日も明るい。
ただし、街灯が100本あっても、下を歩いた人が自動で財布を開くわけではない。
月1万円が難しいのは、記事を書く数字と、読まれる数字と、お金が入る数字が、全部別だから。調査の「約半分」はうそではない。でも、誰でも半分の確率で稼げるという意味でもない。

