「一般人のそれっぽい話」に引っかかる理由

ネットへの投稿では、有名人だけでなく一般人の投稿も流れてくる。

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一般人だから浅いのではない。実際に使える条件がない話が浅い

ネットへの投稿では、有名人だけでなく一般人の投稿も流れてくる。

その中には、かなり鋭いものもある。

一方で、「それっぽいけど引っかかる」話も多い。

ここで間違えてはいけないのは、「一般人だからダメ」ではないということだ。

一般人でも深い人はいる。 無名でも観察が鋭い人はいる。 現場で苦労している人の一言の方が、下手な有名人の名言より強いこともある。

問題は、発信者の有名・無名ではない。

その言葉に、実際に使える条件があるかどうかである。

浅く感じる言葉の特徴

それっぽいのに引っかかる言葉には、よくある特徴がある。

1. 抽象だけが強い

「行動しろ」 「本気になれ」 「挑戦しろ」 「自分を信じろ」 「感謝しろ」 「環境のせいにするな」

言葉としては間違っていない場合もある。

でも、条件がない。

いつ行動するのか。 何に挑戦するのか。 どこまで危ないことを引き受けるのか。 環境のせいにしていいラインはどこか。 撤退すべき場面はどこか。

ここがないと、ただの精神論になる。

2. 自分の成功体験を一般化しすぎている

「自分はこれでうまくいった。だから全員これをやれ」

これは危ない。

その人の条件が特殊かもしれないからだ。

  • 家庭環境
  • 資金
  • 年齢
  • 学歴
  • その商品や仕事が求められた時期
  • 体力
  • 人脈
  • どこまで危ないことを引き受けられるか
  • 失敗しても戻れる場所

これらが違えば、同じ方法でも結果は変わる。

成功体験は参考になる。 でも、同じ結果を出すための条件を見ないと危ない。

3. 間違いだったと確かめる余地がない

「うまくいかないのは本気じゃないから」 「できないのは覚悟が足りないから」 「結果が出ないのは努力が足りないから」

こういう言葉は、間違いだったと確かめる余地がなくなりやすい。

どれだけやっても、失敗したら「足りない」と言われる。

これは検証ではなく、思想である。

4. 実際にかかるお金や時間、体力が見えない

「やればいい」 「続ければいい」 「動けばいい」

では、そのために失うものは何か。

  • 睡眠
  • 健康
  • 家族との時間
  • 自由時間
  • 感情の安定
  • お金
  • 失敗したあと、立て直すために必要なお金や時間、体力

ここを見ない言葉は、実生活に取り入れると、得られるものより負担が大きくなることがある。

5. 気持ちよさだけがある

言葉として気持ちいい。 読んだ瞬間に元気になる。 自分が強くなった気がする。

でも、翌日の行動が変わらない。

このタイプの言葉は、娯楽としてはよいが、考えるためのやり方としては弱い。

深い言葉の特徴

逆に、無名の人の言葉でも深いものには特徴がある。

  • どの条件で成り立つかが見える
  • 失敗したパターンも含まれている
  • かかるお金や時間、体力が見えている
  • 自分の特殊条件を自覚している
  • 他人に押し付けすぎない
  • 何をすればよいか具体的に分かる
  • 反例を想定している
  • 境界線がある

たとえば、単に「仕事は頑張れ」ではなく、

目的、何を作れば終わりか、判断する人、期限、担当範囲が曖昧な仕事は、頑張る前に、何をどこまでやるか確かめた方がいい。

これは、実際の仕事で何をするか分かる。

あるいは、単に「成功者の言葉を聞け」ではなく、

誰が言ったかで読む優先度は変えていい。ただし採用は、自分にも使える条件か、試して得られるものが負担を上回るかで決める。

これも、実際にどう扱うか分かる。

深い言葉は、感情だけで終わらない。 行動の形が見える。

大勢に広まった投稿の扱い方

大勢に広まった投稿は、基本的に「答え」ではなく「仮説」として扱うのがよい。

流れてきた瞬間は、こう見る。

これは仮説である。
自分が見てきたことの記録に当たるか。
使うならどこか。
使わない方がいい条件はどこか。

大勢に広まっているから正しいとは限らない。

ただし、大勢に広まっているということは、多くの人の違和感や経験に当たっている可能性はある。

だから、完全に捨てる必要もない。

「多くの人が納得した、まだ確かめる余地のある考え」として、いったん拾う。

その後、自分で試した結果と比べて確かめる。

この距離感がちょうどいい。

「なんか引っかかる」は大事なセンサー

それっぽい話を見て、「うーん、なんか違う」と感じることがある。

この違和感は大事にした方がいい。

多くの場合、その違和感は次のどこかに反応している。

  • 条件が抜けている
  • かかるお金や時間、体力が抜けている
  • 反例が無視されている
  • 失敗時の責任が見えない
  • 発信者の特殊条件が隠れている
  • 受け手にだけ負担が寄る
  • 精神論で現実を押している

違和感は、単なるひねくれではない。

自分が見てきたことの記録と、言葉の構造が合っていないという通知である。

だから、無理に納得しなくていい。

「この言葉は気持ちいいけど、実際に使える条件がない」 「この人の環境では正しいかもしれないが、自分には危ない」 「この部分だけ使える」

そうやって切ればいい。

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