会社視点では意外に刺さる志望動機

会社に刺さる志望動機は、きれいな言葉ではありません。

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「社会に貢献したいです」より、「自分はこれをやりたい」が強い理由


この記事の結論

会社に刺さる志望動機は、きれいな言葉ではありません。

もちろん、
「社会に貢献したいです」
「御社の理念に共感しました」
「お客様の笑顔のために働きたいです」
という言葉が悪いわけではありません。

ただ、それだけだと多くの人と同じに見えます。

会社側が本当に知りたいのは、
「この人は、どんな思いで動く人なのか」 「入社後も同じように動ける再現性があるのか」 です。

つまり、見られているのは「やったことの肩書き」ではなく、
やった理由、動いた理由、自分の中にある核です。


みんなが書きがちな志望動機は、なぜ同じに見えるのか

履歴書やエントリーシートには、似たような文章が大量に並びます。

たとえば、こんな内容です。

  • アルバイトを頑張りました
  • バイトリーダーをしました
  • サークル活動で協調性を学びました
  • お客様の笑顔に貢献しました
  • 資格を取りました
  • 御社の理念に共感しました
  • 社会に貢献したいです

これらは全部、悪い内容ではありません。
ただし、問題は誰でも言える形になりやすいことです。

会社側から見ると、
「この人が本当に何を大事にしているのか」
「なぜその行動をしたのか」
「入社後も同じように動けるのか」
が見えにくい。

結果として、履歴書が「無難な善人テンプレ」になってしまいます。


会社側が安心するのは「この人はこう動く人なんだ」と見えた瞬間

会社側は、志望動機を見ながらこう考えています。

この人は入社後、どんな場面で動けるのか?
分からないことがあったとき、どうするのか?
興味を持って学べるのか?
うまくいかないときに、原因を探せるのか?
周りに言われないと動けない人なのか、自分の中に動く理由がある人なのか?

つまり、会社が知りたいのは、
あなたの行動パターンです。

たとえば、技術職やものづくり系の面接で、
「趣味ははんだ付けです。技術が目に見えるし、匂いも好きです」
という人がいたとします。

一見、変なことを言っているように見えるかもしれません。

でも会社側から見ると、これはかなり強いです。

なぜなら、
実際に手を動かしている人
技術に身体感覚で興味を持っている人
好きだから勝手に触って、勝手に覚えそうな人
に見えるからです。

「社会に貢献したいです」はきれいな言葉です。
でも、「はんだ付けの匂いが好きです」は、実際にやっていないと言いにくい言葉です。

会社側からすると、
この人は本当にものづくりが好きなんだな
と分かる。
それはかなり安心材料になります。


大事なのは「周りから評価されそうな経験」ではない

高校生や大学生は、どうしてもこう考えがちです。

リーダー経験がないと弱いのでは?
サークルで目立った実績がないとダメなのでは?
アルバイトで表彰されていないと書くことがないのでは?
資格がないと評価されないのでは?

でも、会社が見ているのは、必ずしも「すごそうな肩書き」ではありません。

むしろ、
なぜそれをやったのか
どこに違和感を持ったのか
何を良くしたかったのか
どんな工夫をしたのか
その考え方が、会社でも再現できるのか
を見ています。

たとえば、ただ「バイトリーダーをしました」と書くだけでは弱いです。

でも、こう書くと変わります。

アルバイト先で新人が同じミスを繰り返していることが気になり、口頭説明だけでは覚えにくいと感じました。そこで、よくあるミスをメモにまとめ、作業前に確認できるようにしました。結果として、新人が質問しやすくなり、自分も教える内容を整理できました。私は、困っている人がいるときに、感覚ではなく仕組みにして助けることにやりがいを感じます。

これは「バイトリーダーをした」という肩書きより強いです。

なぜなら、
この人は問題を見つけて、仕組みにして改善する人なんだ と見えるからです。


志望動機は「自分の核」から作ると強い

刺さる志望動機には、だいたいこの流れがあります。

  1. 自分の中で「こうしたい」と思った
  2. なぜなら、こういう思い・違和感・興味があった
  3. 実際にこう動いた
  4. その経験から、自分はこういう働き方にやりがいを感じると分かった
  5. だから会社でも、この思いを大事にして働きたい

この流れがあると、会社側は安心します。

なぜなら、
過去の経験と、入社後の働き方がつながっている
からです。

逆に弱い志望動機は、過去と未来がつながっていません。

サークルを頑張りました。
御社の理念に共感しました。
社会に貢献したいです。

この文章だと、
「サークル」と「会社」と「社会貢献」がつながっていません。

会社側は、
「で、この人は入社後どう動くの?」
となります。


「社会人語」に変換することは必要

ここで注意点があります。

自分の核を見せることは大事ですが、
そのまま全部を雑に言えばいいわけではありません。

たとえば、
「はんだ付けの匂いが好きです」
だけで終わると、少し危ないです。

それを会社に伝わる言葉に変換する必要があります。

たとえば、こうです。

電子工作をする中で、はんだ付けのように自分の手を入れた結果が目に見えて変わる作業に面白さを感じてきました。うまく接続できないときに原因を探し、改善して動いた瞬間に達成感があります。御社でも、現場で手を動かしながら技術を身につけ、改善につなげられる人材になりたいです。

このように、
自分の本音を、会社で通じる社会人語に変換する
ことが大事です。

本音を消す必要はありません。
ただ、会社側が安心して評価できる形に整える必要があります。


テンプレ志望動機を「刺さる志望動機」に変える例

例1:社会貢献したい

弱い例:

私は社会に貢献したいと考え、御社を志望しました。

強い例:

私は、身近な人が困っていることを仕組みで解決することにやりがいを感じます。学校行事では、作業の抜け漏れが起きやすいと感じ、役割表とチェックリストを作りました。結果として、誰が何をするか分かりやすくなり、準備が進めやすくなりました。御社でも、現場の困りごとを見つけ、仕組みや改善で支えられる人材になりたいです。

ポイントは、
「社会」ではなく、まず自分が実際に動いた場面を書くことです。


例2:アルバイトを頑張った

弱い例:

アルバイトで接客を頑張り、お客様の笑顔に貢献しました。

強い例:

アルバイトで混雑時に注文ミスが起きやすいことが気になり、確認の声かけを増やしました。ただ丁寧に接客するだけでなく、ミスが起きる原因を考えて行動することを意識しました。その経験から、相手のために動くには、気持ちだけでなく仕組みや確認が大事だと学びました。

ポイントは、
「頑張った」ではなく、何を見て、どう考え、どう変えたかを書くことです。


例3:資格を取った

弱い例:

資格取得に向けて努力しました。

強い例:

将来、事務や管理業務で正確に仕事を進めたいと考え、簿記の勉強を始めました。最初は用語を覚えるだけで苦労しましたが、取引の流れを図にして理解することで、数字の意味が分かるようになりました。私は、分からないことを構造で理解し、仕事に使える形にすることにやりがいを感じます。

ポイントは、
「資格名」ではなく、なぜ取ったのか、どう学んだのか、どう使いたいのかです。


例4:ものづくりが好き

弱い例:

ものづくりに興味があります。

強い例:

小さい頃から分解や組み立てが好きで、壊れたものを直そうとすることがよくありました。うまくいかないときに原因を探し、少しずつ形になっていく過程に面白さを感じます。御社でも、実際に手を動かして技術を身につけ、ものづくりの現場で改善や品質向上に貢献したいです。

ポイントは、
「興味があります」ではなく、すでに触っていることを見せることです。


高校生・大学生が今からできること

特別な実績がなくても大丈夫です。
大事なのは、周りから評価されそうなことを無理に作ることではありません。

まずは、自分の中にある「なぜか気になること」を見ることです。

たとえば、

  • なぜか機械を分解したくなる
  • なぜか人に説明するのが好き
  • なぜか表やチェックリストを作りたくなる
  • なぜかデザインを整えたくなる
  • なぜか動画編集を続けられる
  • なぜかゲームの仕組みを分析してしまう
  • なぜか困っている人を見ると、手順を作りたくなる
  • なぜか数字やデータを見るのが好き
  • なぜか文章を直したくなる
  • なぜか道具や作業環境を改善したくなる

こういう「なぜかやってしまうこと」は、志望動機の種になります。

会社が知りたいのは、
あなたが社会的に立派そうなことをしたかどうか
だけではありません。

それよりも、
あなたがどんなことに反応して、どんなふうに動く人なのか です。



志望動機が書けない人は、まず「自分の棚卸し」をする

ここまで読んで、
「考え方は分かったけど、じゃあ自分の志望動機はどう書けばいいの?」
と思う人もいるかもしれません。

その場合は、いきなり志望動機を書こうとしない方がいいです。
まずは、自分がこれまでやってきたことを全部出します。

たとえば、次のようなものです。

  • 自信があること
  • 褒められたこと
  • 夢中になったこと
  • 続けてきたこと
  • 人より自然にできたこと
  • 失敗したけど工夫したこと
  • 周りから頼られたこと
  • 自分では普通だと思っていたけど、人から驚かれたこと
  • 「こうした方がいいのに」と思って動いたこと
  • なぜか昔から気になってしまうこと

この段階では、きれいな文章にする必要はありません。
むしろ、最初からきれいに書こうとすると、本音や核が消えます。

大事なのは、
自分がどんな場面で動いてきたのか
なぜそれをやろうと思ったのか
を見つけることです。


ChatGPTを使って「自分の強み」と「動機」を見つける

自分だけで考えていると、自分の強みは意外と分かりません。

なぜなら、自分にとって自然にできることほど、
「こんなの普通でしょ」
と思いやすいからです。

そこで、ChatGPTのようなAIに、自分の経験を箇条書きで渡して整理してもらうとかなり使えます。

たとえば、こう聞きます。

以下は、私がこれまでやってきたこと・褒められたこと・自信があることの箇条書きです。

この内容から、私の強み、行動パターン、大事にしている思い、志望動機に使えそうな軸を整理してください。

特に、
・私はどんな場面で動く人なのか
・なぜ動こうと思うタイプなのか
・会社で再現できそうな強みは何か
・志望動機に使うなら、どのエピソードが強いか
を教えてください。

【箇条書き】
・ここに自分の経験を書く
・ここに自信があることを書く
・ここに褒められたことを書く
・ここに夢中になったことを書く

このように聞くと、AIは自分の経験を見ながら、
「あなたはこういう強みがありそうです」
「このエピソードは志望動機に使えます」
「この行動にはこういう動機がありそうです」
と整理してくれます。

ここで大事なのは、AIに丸投げして嘘っぽい文章を作ることではありません。

AIには、
自分の経験の中にある共通点を見つけてもらう
のが目的です。


強みが見えたら、志望動機に変換する

自分の強みや動機が見えてきたら、次に志望動機に変換します。

このときは、次のように頼むとよいです。

上で整理した私の強みと動機をもとに、志望動機を作ってください。

条件は以下です。

・直近または一番伝わりやすいエピソードを使う
・単なる実績自慢ではなく、私がなぜそう動いたのかが分かるようにする
・会社でも同じ考え方を大事にして働きたい、という流れにする
・高校生/大学生にも伝わる自然な言葉にする
・社会人として違和感のない表現に整える
・400字程度でまとめる

この流れで作ると、志望動機がかなり強くなります。

なぜなら、
自分の過去の行動
その行動の理由
自分の強み
会社での再現性
がつながるからです。

会社側が見ているのは、やったことそのものだけではありません。
その人が、どんな思いを持って動いてきたのか。
そして、その思いが会社でも再現できるのか。
そこを見ています。


強い志望動機の型

最終的には、次の型にすると書きやすいです。

私は、〇〇することにやりがいを感じます。

これまで、△△という経験がありました。
その中で、□□という課題/違和感/興味を持ち、自分なりに◇◇しました。

この経験から、私は□□を大事にして行動するタイプだと分かりました。

御社でも、〇〇という思いを大切にしながら、△△の仕事に取り組み、□□の面で貢献していきたいです。

ポイントは、
「すごいことをやりました」
で終わらせないことです。

会社が見たいのは、やったことそのものより、
なぜ動いたのか
どう考えたのか
会社でも同じように動けるのか
です。

つまり、志望動機はこう作ると強いです。

自分の強みはこうです。
なぜなら、こういう経験でこう動いてきたからです。
そのときの思いはこうでした。
会社でもこの思いを大事にして働きたいです。

これができると、かなり軸のある志望動機になります。


例:テンプレから軸のある志望動機へ

弱い例:

私は人の役に立ちたいと考え、御社を志望しました。学生時代はアルバイトに力を入れ、お客様の笑顔のために努力しました。

この文章も悪くはありません。
ただ、会社側から見ると、少し抽象的です。

「人の役に立ちたい」と言っているけれど、
どんな場面で、どんなふうに役に立ちたい人なのかが見えません。

強い例:

私は、困っている人が動きやすくなるように、手順や仕組みを整えることにやりがいを感じます。アルバイト先では、新人が同じ作業で迷うことが多いと感じ、よくあるミスや確認ポイントをメモにまとめました。最初は自分用のメモでしたが、他の人にも共有することで、新人が質問しやすくなりました。この経験から、私は人を助けるときに、気持ちだけでなく、分かりやすい形に整えることを大事にしていると気づきました。御社でも、周囲と協力しながら、仕事が進めやすくなる工夫を大切にして働きたいです。

この文章では、
自分が何に反応する人なのか
なぜ動いたのか
会社でもどう活かせるのか
が見えます。

これが、会社側から見て安心できる志望動機です。

最後に:志望動機は、盛るよりも「核」を見せた方が強い

高校生や大学生は、就活や面接になると、つい「正解っぽいこと」を言おうとします。

でも、正解っぽい言葉は、みんなが使います。
みんなが使うと、みんな同じに見えます。

会社側に刺さるのは、
その人の中にある動く理由です。

「自分はこうしたいと思った」
「なぜなら、こういう思いがあった」
「だから実際にこう動いた」
「会社でもこの思いを大事にして働きたい」

この流れがある志望動機は強いです。

大事なのは、すごい経験を持っていることではありません。
自分の中にある核を、会社でも再現できる形で伝えることです。

志望動機は、きれいな言葉選び大会ではありません。
会社側から見ると、
「この人は、入社後こう動きそうだ」と安心できるかどうか が大事です。

だから、テンプレの社会貢献より、
自分の中にある「やりたい」「気になる」「こうしたい」を見せた方が強い。

それが、会社視点では意外に刺さる志望動機です。


志望動機を作るための5つの質問

最後に、自分の志望動機を作るための質問を置いておきます。

  1. 自分は、どんなことをしていると時間を忘れるか?
  2. どんな場面で「こうした方がいいのに」と思いやすいか?
  3. 過去に、自分から動いた経験は何か?
  4. そのとき、なぜ動こうと思ったのか?
  5. その考え方は、会社の仕事でどう活かせそうか?

この5つに答えると、テンプレではない志望動機が見えてきます。


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