最初は「Altキーだるい」だった。数時間後、ハッキングは自動化され、雑魚は爆発し、大型はレーザーで溶着され、危険箇所には安全柵が立った。そして電子戦担当の娘が壊れた瞬間、お父さんは本当に何もできなくなった。
1. ついにオートハッキングが来た。「雑魚がよ」
序盤からずっと不満だった。
移動しながら敵を見る。
Altを押す。
盤面を見る。
マウスを動かす。
避ける。
撃つ。
難しいというより、工程が多い。
ところが進行すると、ついにオートハッキングが解放された。
「お、オートハッキングきたわ。雑魚がよ」
長かった。
これでディアナが電子戦を担当し、ヒューは銃撃に集中できる。本来の役割分担がようやく成立した。
……と思ったのに、しばらく普通に手動ハッキングを続けていた。
自動化を導入したのに旧手順を体が勝手に実行する。
自動化導入後もExcelへ手入力する現場。
ゲームの中まで仕事のあるあるを再現しなくていい。
2. AltとGすら面倒なので、G HUBに外部脳を増設した
オートハックには入力が要る。
だったらその入力もまとめればいい。
Logicool G HUBで、AltとGを連続入力するマクロを登録した。
結果、
扉
→ 一発。
端末
→ 一発。
敵
→ 一発でオートハック開始。
最初は「ハッキングという新しいゲームシステム」を遊んでいたはずなのに、いつの間にか目的が、
いかにハッキング操作そのものを人間から剥がすか
へ変わっていた。
ただ、これはかなり快適だった。
判断は人間がする。
定型入力は機械にやらせる。
最初に言っていた「ディアナには自立してハッキングしていただきたい」が、MODだけでなく入力デバイスまで含めて完成し始めた。
3. オーバードライブ無制限で、雑魚戦はポップアップ広告になった
さらに強かったのがオーバードライブ。
敵が来る。
「どこ!?」
X。
ボーン。
終わり。
本来なら敵を見て、避けて、ハッキングして、弱点を露出させて撃つ。
今は、
敵が来たという事実だけ把握
→ X
→ 周辺の問題が解決
である。
中型BOTは特にこれでいい。
あいつらは強い以前に動きがキモい。
奇行種みたいな重心で走ってくる。
なら動く前に消せばいい。
戦闘がゲームプレイではなく、美術鑑賞を邪魔するポップアップ広告になった瞬間だった。
4. 大型はフォトンレーザーで「溶着」する
雑魚はXでいい。
しかし大型やボスにはもう少し仕事がある。
そこでフォトンレーザー。
敵を止める。
ハッキングで装甲を開く。
防御を下げる。
フリーズを入れる。
弱点へレーザーを当て続ける。
ジジジジジジジ……。
これはもう銃撃ではない。
溶接作業である。
チャージライフルも良かった。自動追尾ミサイルも便利だった。
でも動きが止まった大型相手なら、レーザーを弱点へ当て続ける方が気持ちいい。
「ボスです!」
「固定できました?」
「はい」
「では溶着します」
戦闘員ではなく、月面設備保全のおじさんになった。
5. 「止める→防御を落とす→溶着」の半自動加工ラインが完成する
ここから構成が一気にまとまった。
オーバードライブ
→ 隙を作る。
オートハック
→ 装甲をOPEN。
デコード系
→ 防御低下。
フリーズ
→ 動作停止。
フォトンレーザー
→ 溶着。
バリア
→ 邪魔をさせない。
回復カスタム
→ 被弾しても攻撃を止めない。
結果、
敵「攻撃します」
俺「しません」
敵「動きます」
俺「動きません」
敵「防御します」
俺「下げます」
敵「……」
俺「溶着します」
ずっと俺のターン。
回復まで並列化したことで、「一度離れて回復」という工程すら消えた。
火力を上げるより、攻撃を永遠に止めない方が強い。
6. スタンプ報酬がパン屋のカードの顔をして強化ツリーだった
シェルターのスタンプ報酬も妙に豪華だった。
最初は「コインでスタンプ押すおまけ要素」くらいに見える。
ところが実際には、
ハッキングノード。
モジュール。
装備。
ゲートキー。
設定資料。
衣装。
普通に戦力と探索能力へ直結するものが混じっている。
公式側も、スタンプクラブには重要なアップグレード、ハッキングノード、武器などが含まれると説明している。
近所のパン屋のスタンプカードみたいな見た目で、中身が育成システム。
だから結局埋める。
周回はしたくない。
でも一周の中で回収できるものは、なるべく効率よく回収したい。
この一貫性だけは異常に強い。
7. オートハックにも限界がある。黄色ノード「そこは手動です」
自動化が完成したと思ったら、ドレインで引っかかった。
HP回復ノードを装備した。
オートハックした。
回復しない。
なぜ。
黄色のハッキングノードは、盤面上で実際に通過してハックを完了したときに効果が出る。
つまり自動化すると、
ディアナ
「通常のハッキングは終わらせます」
黄色ノード
「私は経由してません」
になる。
HPが減ったときだけ手動でドレインを踏めばいい。
そう割り切った。
完全自動工場に、回復用の非常操作盤だけ残った。
まあ、ほとんど被弾しないので問題ない。
8. ミミズは敵ではない。労働災害である
そしてルナディガー。
地中を移動する。
追ってくる。
食おうとする。
普通に攻撃してもどうにもならない区間がある。
最初の感想は、
「無敵かよ、こいつ」
だった。
インパクトバリアを手に入れると世界が変わる。
ミミズ「掘削しまーす」
俺「立入禁止です」
バリア。
ゴン。
停止。
防御装備ではない。
セルフ安全柵。
ところがギミック次第ではバリアを信用しすぎると食われかける。
安全装置にも例外がある。
そしてついにボスとして殺せると分かった瞬間、恐怖より先に出たのが、
「やっとミミズくんぶっ殺せるのか」
だった。
長期的な採掘被害に対する除却工事である。
9. ルナフィラメント、植物の次に海まで作る。もう惑星工事では?
途中で植物まで作れることが見える。
「植物も?」
と思っていたら、さらに海の再現まで出てくる。
そこで急にスケールがおかしくなる。
部品。
機械。
建物。
都市。
植物。
海。
次、星ですか?
もちろん、惑星そのものを丸ごと作れると確認したわけではない。
でもプレイヤーの頭では、もはや「3Dプリンター」より、
環境そのものを設計する装置
に見えてくる。
窓の外には本物の地球。
そこで出る感想が、
「地球って美しいんですね」
だった。
月面の無機質な人工物を何時間も見たあとだから、青い地球が異様に綺麗に見える。
そしてヒューがディアナを地球へ連れて行こうとする流れは、恋愛ではなく完全に親子だった。
お父さん、この子に地球を見せたい。
10. IDUSくん、主人公を育ててから閉鎖する
IDUSの運営も最後まで面白い。
侵入者を見つける。
弱い敵を送る。
ヒューが慣れる。
強い敵を送る。
ヒューが装備を揃える。
ボスを倒す。
シェルターレベルまで上がる。
さらに強くなる。
そして、
「施設を閉鎖します」
遅い。
最初に閉鎖しろ。
IDUSは敵AIというより、
研修担当。
OJT担当。
昇格試験官。
強化素材配布係。
最後に閉鎖担当。
である。
しかもずっと敬語なので、余計に施設運営感がある。
その後、エイトのところへ行く流れになった瞬間、
「怪しいなあ」
と思った。
そして、
やっぱり裏切り者やんけ。
王道は王道でよい。
11. 「セブン停止」は現場からすると意味が分からない
ここでディアナ=セブンの過去が見えてくる。
試験では別の個体が評価され、セブン側が停止される。
しかし、ここまで一緒に現場を歩いたプレイヤーからすると納得できない。
敵装甲を開ける。
施設をハッキングする。
オーバードライブする。
端末を開ける。
ヒューを生かす。
学習する。
絵まで描く。
そして何より、
いないとお父さんが何もできない。
「役に立ってないわけないだろ!」
これは感情論ではない。
実績ベースの異議申し立てである。
評価試験と現場適性は別物。
セブンはベンチマークでは負けても、現場では単一障害点になるほど重要だった。
一家に一台欲しい。
ただし全家庭へ管理者権限を奪える少女型ハッカーを配ると治安が終わる。
12. ディアナが壊れたら、自動化ラインも一緒に壊れた
そのディアナが大きく損傷する。
見た目も欠ける。
黒赤い状態になって、闇属性ディアナみたいになる。
声まで元気がない。
最初は、
「まあアンドロイドだし直るか」
くらいだった。
でも徐々に機能まで落ちる。
オートハック中にグリッチが割り込む。
中断される。
さらに悪化する。
ついにハッキングそのものができなくなる。
ここで急に、本当の恐怖が来る。
ディアナがいないと、お父さん何もできない。
ヒュー一人では敵装甲をまともに開けない。
端末も電子戦もディアナ依存。
そしてプレイヤー自身も、何時間もかけて「ディアナが勝手に処理する」前提へ最適化している。
電子戦部門が止まった瞬間、
会社ごと止まった。
13. 「死ぬなあああ!」は親心と業務継続計画の二重構造
ディアナの声が弱る。
ヒューが本気で心配する。
完全に娘を心配するお父さん。
プレイヤーも、
「ウオオオ、死ぬなあああ!」
となる。
ちゃんとかわいそうだからである。
ただし同時に、
「オートハックが使えなくなるから早く治すぞ!」
も混ざっている。
親心。
業務要件。
同時成立。
ヒュー
「ディアナ、大丈夫か!」
俺
「ディアナ、無理するな!」
一秒後、
「オーバードライブはよろしくね🙏」
人間とは勝手なものである。
それでも本当にハッキング不能になった瞬間は笑えなかった。
ボスまで出てくる。
お父さん一人。
勝てないよー。
このゲームは、ヒューがディアナを守る話であると同時に、ヒューもディアナなしでは成立しない話だった。
14. 修復後に「削除プロトコル」。娘、強くなって帰ってくる
修復の兆しが見える。
お父さんもプレイヤーも急に元気になる。
目的は二つ。
娘を治したい。
電子戦部門を復旧したい。
そして出てきた言葉が、
削除プロトコル。
もう名前から強い。
これまでのオーバードライブが「強制的に状況をひっくり返す必殺技」だったのに、さらに削除という語彙まで乗ってくる。
ディアナ、
壊れる。
修理される。
強くなる。
完全に主人公側の兵器である。
でも見た目は娘。
このアンバランスが最後まで面白い。
15. 結局、一番楽しかったのは「強くする」より「便利にする」ことだった
この6時間で一番面白かったことを振り返ると、単純に数字を上げることではなかった。
操作が一つ減る。
手動工程が自動になる。
敵がこちらを邪魔できなくなる。
回復のために攻撃を止めなくてよくなる。
複数工程が並列で動く。
面倒だったものが、仕組みで消える。
これが一番気持ちいい。
そしてこれはゲームだけの話ではない。
仕事でもずっと、
「めんどくさいのでやりたくないです」
から始まる。
なぜ面倒か分解する。
繰り返しを見つける。
自動化する。
標準化する。
人間は判断だけする。
一度作ったら、次から勝手に回る。
だから『PRAGMATA』でやったことも結局同じだった。
Altが面倒
→ オートハック。
Alt+Gも面倒
→ マクロ。
雑魚が面倒
→ オーバードライブ。
回復が面倒
→ 自動回復。
敵が動く
→ フリーズ。
邪魔される
→ バリア。
硬い
→ 防御を落として溶着。
そして全部を支えていたディアナが壊れた瞬間、
自動化された仕組みは、重要部品一つ止まるだけで全部止まる
という、別の仕事の教訓まで出てきた。
ゲームをしていたはずなのに、最後に残ったのは業務改善とBCPだった。
6時間遊んだので、本日の月面設備保全業務は終了。
検証メモ
事実部分は主に以下で確認した。
- Xbox Wire Japan(2026-04-28): 敵装甲をハッキングで開き、弱点・スタッガー・クリティカルショットへつなげる戦闘。防御ガジェット、スタンプクラブ、シミュレーション報酬。
- PlayStation.Blog(2026-04-13): Shelterでヒューとディアナを強化、武器・ハッキングノードをアンロック、Cabin Stamp Club、Data Library、回復・補給・ファストトラベル。
- PlayStation.Blog(2026-03-17): 黄色のHacking Nodeは盤面上で接続し、ハック完了でDecodeやMulti-Hack等の効果が発動する。
- PlayStation.Blog(2026-03-19): 銃撃とハッキングを組み合わせた設計思想、ノード強化で後半ほどハッキングを効率化する考え方。
- Logitech Support: G-Seriesのマクロに複数キー入力と遅延を設定でき、ゲームによって短い遅延が必要になる場合がある。
- 本文のストーリー感想・プレイ中の反応・装備運用は、実際のプレイ進行で確認した内容をベースにしている。現在到達地点より先のストーリーは扱っていない。
