お金がいちばんの困りごとではなくなった後、人は何に詰まるのか
若い頃の人生では、お金が大きな困りごとになりやすい。
家賃が払えるか。
生活費が足りるか。
将来が怖くないか。
仕事を辞めても死なないか。
自由に動くためのお金があるか。
この段階では、収入を上げること、毎月の支出を下げること、仕事でできることを増やすことが、暮らしを支える場合がある。投資を考えるとしても、損失が出ることがあり、生活費や貯えと同じには扱えない。
なぜなら、お金がないと、選択肢が消えるからだ。
転職したいのに動けない。
嫌な職場から逃げられない。
休みたいのに休めない。
好きなことに時間を使えない。
不安でずっと身を守ることばかり考える。
だから、人生の最初の段階で生活費や貯えを作るのは合理的である。
しかし、ある程度まで進むと、いちばんの困りごとは移動する。
投資や貯えができている。
仕事能力もある。
記事や発信もできる。
年収も、投資込みで見れば致命的ではない。
生活費もそこまで重くない。
この状態になると、追加で少しお金を増やしても、人生全体の幸福度はそこまで伸びないことがある。
なぜなら、すでにお金がいちばんの困りごとではなくなっているからだ。
今のいちばんの困りごとは、人間関係かもしれない
この段階で効いてくるのは、次のようなものになる。
- 安心できる人間関係があるか
- 本音を話せる相手がいるか
- 相手の機嫌に振り回されないか
- 甘えられる相手がいるか
- スキンシップや親密さがあるか
- 自由を壊されない生活共同体があるか
- 自分を削る上司や環境から離れられるか
- 孤独を減らせるか
自分の場合、いちばんの困りごとがお金から人間関係へ移ったように感じる。
これは、贅沢な悩みではない。
少なくとも自分にとっては、お金の不安が減った後も残っている、大事な悩みである。
人間はお金だけでは回復しない。
投資成績だけでは安心しない。
記事が伸びても、抱きしめてはくれない。
仕事能力があっても、帰る場所が不安定だと消耗する。
お金があれば、選べることは増える。
しかし、安心は人間関係から来る部分が大きい。
詰まっているところでない場所を伸ばしても、暮らし全体の手応えは上がらない
たとえば工場で、全体の作業を止めている工程を考えてみる。
工場で一つの工程だけが遅ければ、他の工程をいくら高速化しても、全体の出荷量は伸びない。
人生でも、これに似たことがあると自分は感じる。
投資や貯えがすでに整っているのに、さらに投資だけを頑張る。
記事を書けるのに、さらに記事だけを増やす。
仕事能力はあるのに、さらに資格や実績だけを積む。
でも、人間関係の孤独・職場環境・安心して頼れる相手が弱いまま。
この場合、暮らし全体の手応えはあまり上がらない。
なぜなら、詰まっているのはそこではないからだ。
今やるべきことは、努力量を増やすことではない。
今、どこで詰まっているのかを見直すことである。
現在の整理
今の自分の状態を、実感で整理するとこうなる。
| 領域 | 状態 | 今の困り具合 |
|---|---|---|
| 投資や貯え | かなり整っている。年収不足を補う大きな支え | 低 |
| 記事・発信 | ネタも構造化力もある。後からも読んでもらえる | 低〜中 |
| 仕事能力 | 必要なことの整理・仕事の流れの見直し・AIの活用が強い | 低 |
| 年収 | 現職給与単体は高くないが、投資込みなら致命的ではない | 中 |
| 職場環境 | 上司・目的や役割のあいまいさ・後出し・圧で削られる | 高 |
| 人間関係 | 安心して頼れる相手、味方、恋愛、上司相性が幸福度を制限している | 最高 |
結論はシンプルである。
次に伸ばすべきは、投資成績だけではない。
次に伸ばすべきは、記事数だけでもない。
次に伸ばすべきは、仕事能力だけでもない。
削られない環境と、安心できる人間関係である。
