ゲームを全クリしながら、二十社へ応募した
金曜日から日曜日までの間に、二十社へ応募した。
しかも、その間にゲームも全クリした。
日曜日の十五時ごろには応募が終わっていた。
手作業だけで転職活動をしていたら、おそらく無理だった。
ゲームをやるか、応募するか。
どちらか一つで週末が終わっていたはずである。
今回それが両立した理由は、本人の根性ではない。
AIによって、転職活動の役割が「制作」から「検品」に変わったからだ。
手動の転職活動は、文章を書く前から重い
一社に応募するまでには、意外と多くの工程がある。
- 求人票を読む
- 業務内容を自分の経験と対応させる
- 企業が重視している能力を推定する
- 志望動機を考える
- 自己PRの強調点を変える
- 職務経歴書の表現を調整する
- 履歴書や応募フォームへ転記する
- ファイル名と提出形式を確認する
- 誤字や事実関係を確認する
- 応募管理表を更新する
企業別に普通に調整すれば、一社あたり一時間から一時間半ほどかかっても不思議ではない。
二十社なら、単純計算で二十時間から三十時間である。
かなり丁寧に作れば、それ以上になる。
問題は、実作業時間だけではない。
未完了の応募が、頭の中に居座り続ける。
あと十三社残っている。
あの会社の志望動機がまだできていない。
書類の数字は合っていたか。
今日ゲームをしたら、応募が遅れる。
この状態では、休んでいても休めない。
ゲームをしても、裏で転職活動が動き続ける。
AIで「制作」から「承認」に変える
AIを使う場合、仕事の流れを変えられる。
手動の場合
- 自分で求人を読む
- 自分で過去経験を探す
- 自分で構成を考える
- 自分で文章を書く
- 自分で整える
- 自分で誤りを探す
- 自分で提出する
AI併用の場合
- 求人と経歴をAIへ渡す
- AIが対応経験を抽出する
- AIが文章と書類案を作る
- 本人が事実、違和感、過剰表現を確認する
- 本人が提出する
本人がやるべき仕事は残る。
しかし、ゼロから文章を生み出す必要はない。
AIが下書きを持ち、本人は判断だけを行う。
仮に一社あたりの確認が十分から二十分なら、二十社で約三時間半から七時間である。
もちろん求人の複雑さや応募フォームによって変わるが、手動の二十時間から三十時間に比べれば大幅に小さい。
この差が、ゲーム全クリとの両立を可能にした。
本当の価値は「速い」より「抱えない」
AI転活の価値は、単なる時間短縮ではない。
最も大きいのは、未処理の仕事を自分の短期記憶に置かなくてよいことだ。
AIに一社分の処理を渡す。
出てきたものを確認する。
問題がなければ提出する。
終わったら、その会社は頭から下ろす。
このやり方なら、二十社という大きな仕事を、一社ずつ完結する小さな仕事へ変えられる。
自分がずっと抱え続ける必要がない。
だからゲーム中も、応募書類の文章を頭の裏で考え続けずに済む。
これは、作業効率というより認知負荷の外部化である。
「楽にできた」と「負荷がない」は同じではない
ただし、ここには注意点もある。
手作業より楽に進んだとしても、身体が完全に休んでいたとは限らない。
ゲームをしながら、AIの出力を待つ。
出力が来たら、求人と経歴を照合する。
問題がなければ提出する。
その後、またゲームへ戻る。
本人の感覚では、かなり楽である。
だが身体側から見れば、次の状態が長く続いている。
- 画面を見続ける
- 小さな判断を繰り返す
- 結果を待つ
- 報酬を得る
- 次の案件へ進む
- ゲームでも次の目標を追う
つまり、苦痛は少なくても、活動モードは続いている。
苦しくない高稼働である。
これが三日間だけなら問題とは限らない。
しかし、仕事、転活、ゲーム、SNS、開発、記事化を長期間つなげると、回復の空白がなくなる可能性がある。
AI転活で残すべき人間の仕事
AIに任せるほど、人間の確認は重要になる。
最低限、次の項目は本人が見る必要がある。
- 実際に経験していない仕事が追加されていないか
- 数字や期間が間違っていないか
- 求人企業を褒めすぎていないか
- 志望度以上に熱意を盛っていないか
- 同じ表現を全社へ使い回していないか
- 職務経歴書と応募フォームに矛盾がないか
- 面接で自分の言葉として説明できるか
AIは、応募者の代わりに人生を証言できない。
だから最終承認は本人が行う。
その代わり、下書き、構成、比較、転記、整形は徹底的に外へ出す。
この分業ができれば、転職活動は「生活を破壊する大仕事」から「定期的な検品作業」へ変わる。
通過するかどうかは、次の検証
二十社へ応募できたことと、二十社に通ることは別である。
応募後は、次の数字を見る必要がある。
- 書類通過率
- 職種ごとの通過率
- 年収帯ごとの通過率
- 企業規模ごとの通過率
- 志望動機を深く作った会社と、軽く作った会社の差
- 面接で聞かれた項目
- 落選理由の共通点
AIで母数を出せるようになったからこそ、応募を実験として扱える。
通らなければ、書類の軸を変える。
特定職種だけ通るなら、そこへ寄せる。
二十社応募は、頑張った証明ではない。
自分に合う市場を早く見つけるためのデータ収集である。
