コンサルタントを使うこと自体は悪くありません。
外部の知見を借りる。
他社事例を知る。
経営層を動かす材料にする。
社内では言いにくいことを外部の言葉で整理してもらう。
これは普通に有効です。
問題は、社内に課題定義・判断・実装の受け皿がないまま、外部提案に頼り続けることです。
これをここでは「コンサルタント中毒」と呼びます。
コンサルタント中毒型組織の流れ
コンサルタント中毒型の会社では、だいたい次のような流れが起きます。
社内で課題を定義できない
↓
外部に相談する
↓
外部がきれいな資料を作る
↓
上層部が「なるほど」となる
↓
でも社内の判断者・実装者・運用担当が決まっていない
↓
現場で止まる
↓
また別テーマで外部に相談する
このループに入ると、会社には提案資料だけが増えていきます。
現場は変わらない。
運用は決まらない。
誰も責任を持たない。
でも「外部と打ち合わせした」「提案を受けた」という動いた感だけが残る。
これが提案書で動いた感症候群です。
良いコンサル活用と悪いコンサル依存の違い
良いコンサル活用は、外部の力を使って社内の判断力を上げます。
外部に整理してもらう
↓
社内で判断する
↓
社内で実装する
↓
知識が残る
↓
次回は社内で少しできるようになる
一方で悪いコンサル依存は、社内に何も残りません。
外部が整理する
↓
社内は聞くだけ
↓
資料が増える
↓
実装で止まる
↓
また外部に聞く
この違いは大きいです。
コンサルを使っているようで、実は「自分たちで考える痛み」を先送りしているだけの会社もあります。
なぜコンサルタント中毒になるのか
理由はいくつかあります。
1. 社内で課題を言語化できない
現場では違和感がある。
でも、それを経営層に通る言葉に変換できない。
そのため、外部のきれいな資料に頼ります。
2. 社内政治を避けたい
社内の人が言うと角が立つことも、外部の人が言うと通る場合があります。
これは外部活用としては有効ですが、毎回それをやると、社内で課題を扱う力が育ちません。
3. 判断者が責任を取りたくない
外部提案を根拠にすれば、判断の責任を少し薄められます。
「コンサルもこう言っている」という形にすると、意思決定の心理的負荷が下がるからです。
4. 現場実装の大変さを見ていない
提案資料では、改革はきれいに見えます。
でも現場では、既存業務、属人化、反発、教育、システム、権限、評価制度、予算が絡みます。
ここを見ずに提案だけ受けると、実装で止まります。
コンサル提案を受ける前に確認すべきこと
外部提案を受ける前に、最低限これを確認した方がいいです。
□ 何の課題を解決したいのか
□ その課題は誰が困っているのか
□ 解決した場合、何が改善するのか
□ 判断者は誰か
□ 実装担当者は誰か
□ 運用担当者は誰か
□ 予算はあるのか
□ 現場の反発・負荷はどこに出るのか
□ 社内に知識が残る設計になっているか
このチェックなしに外部提案だけ聞くと、きれいな資料に流されやすいです。
まとめ
コンサルタントが悪いわけではありません。
問題は、社内に課題定義・判断・実装・知識移転の受け皿がないまま、外部提案に頼り続けることです。
外部提案は、社内の判断力を育てるために使うべきです。
社内の思考停止を隠すために使うべきではありません。
コンサル中毒型・未定義外注会社になると、資料は増えます。
でも現場は変わりません。
