1. ゲーム名「人生」、標準搭載だけで十分重い
人生の本編には、すでに次が入っている。
- 労働
- 病気
- 老化
- 別れ
- 失敗
- 不確実性
- 人間関係
- 経済的制約
そこへ、
苦しみを通じて成長せよ
逃げずに苦悩能力を鍛えよ
苦労には意味がある
という追加DLCを自分から買う必要はない。
ゲーム名が「苦労」で、DLCも「苦労」なら、購入しない選択があってよい。
2. 苦労は必要なステージだけ攻略する
- 避けられる苦労はスキップする
- 相手由来なら接続方式を変える
- 環境由来なら配置・制度・所属を変える
- 自分で選んだ目標に必要な分だけ引き受ける
- 回復不能になる前にセーブする
- 報酬のない縛りプレイを美徳にしない
苦労した人が偉いのではない。目的に合わせて負荷を扱えた人が強い。
3. おすすめ欄がおじいちゃんのWeb会議になる
同じ高齢の心理評論家の動画を続けて見ると、動画サービスは、
この人は深夜におじいちゃんを長時間見ている
おじいちゃんをもっと供給しよう
と判断する。
おすすめ欄を開くと、
- 左上:苦悩能力を語るおじいちゃん
- 右上:不幸な良い子を語るおじいちゃん
- 左下:成功しても不幸と語るおじいちゃん
- 右下:大人になった幼児を語るおじいちゃん
同じ顔、同じ画角、同じ照明で、完全にWeb会議になる。
どれを再生しても、
親との関係
自我の確立
他人の期待
好きなこと
苦悩能力
へ戻るので、途中からどの動画を見ているか分からなくなる。
4. 笑いは理論との距離を作る
深刻なテーマを扱うとき、理論へ飲み込まれすぎると、何でも自分の未成熟に見えてくる。
また同じ診断が出た
町医者みたいだ
おすすめ欄が会議になった
苦労DLCはいらない
と笑うことは、内容を軽視することではない。理論を絶対視せず、使える道具として持つための距離である。
5. 最終まとめ
この一連の議論で最も重要なのは、次の原則である。
現象を見たら、すぐ人を評価しない。
自分・相手・関係・環境・時間へ分ける。
原因、責任、対処主体、変更権限を分ける。
必要な苦労だけを選ぶ。
不可避な痛みには支援と意味づけを使う。
避けられる加害には境界、記録、距離、退出を使う。
優しさと自己犠牲を同一視しない。
成功を承認だけでなく、過程、自由、安全、選択肢から見る。
自分の思考資源を誰に使わせるかを決める。
苦悩能力とは、人間苦労大会で優勝する力ではない。
自分の人生の主導権を、苦労、相手、組織、家族へ明け渡さない力
