『HUNTER×HUNTER』キメラアント編の場面について考える。以下の人物の気持ちや戦いの見方は、描写からの解釈である。
念を使えなくしても、勝てたとは言い切れない
ナックルのハコワレは、オーラという作中の力を相手へ貸し、その量に利息を加え、その合計が、相手に残っているオーラを超えると破産させる。破産後は一定期間、強制的な「絶」となり、念を使用できない。
ここで誤解しやすいのは、絶が肉体を普通の人間へ戻すわけではないことである。ここでの「絶」は、オーラを使って攻撃を強めたり、身を守ったり、念能力を使ったりできなくなる状態だ。ユピーの巨大な骨格、筋力、爪、牙、魔獣由来の身体能力まで自動的に消えるとは書かれていない。
逆に、討伐隊が得る利点は極端に大きい。ユピーは念防御を失い、ナックルたちは念をまとったまま攻撃できる。爆発や高出力変形も封じられる可能性が高い。生身のユピーがどれほど頑丈でも、「念あり対念なし」は通常の格闘差とは別次元である。
ただし、モラウを人質にされた場面では話が違う。ユピーはすでに重傷のモラウの至近距離におり、破産が数秒後に成立しても、モラウを踏む、殴る、切るだけで殺せた可能性が高い。変形した刃が絶と同時に消えるか、元の腕へ戻るか、変形状態を維持するかも不明である。
したがって、ナックルの選択は次の衝突だった。
- ハコワレを維持する:ユピーに勝つ可能性は高まるが、モラウが先に殺される危険がある。
- 解除する:長期的な勝ち筋を捨て、目の前の仲間を救う。
能力上は冷酷な時間稼ぎが最適でも、ナックル本人は仲間を数字として切れない。ハコワレは相手を殺さずに追い込む能力だが、使い手のナックルには、仲間の命を切り捨てて勝つことを選ぶのは難しい。
未確定事項
- 強制絶でユピーの全変形が解除されるか。
- 生身のユピーをナックル一人で倒せるか。
- 破産直後、変形済みの器官がどの程度残るか。
