鼻ほじりは、思ったより人類標準に近い
鼻ほじりは、かなりタブー感のある行為です。
人前でやっていたら、まあまあ「何してんねん」案件です。 猿ゲージも上がります。 でも、行為そのものが珍しいかというと、実はそうでもありません。
1995年の成人調査では、回答者の約91%が「現在も鼻をほじる」と答えています。 別の思春期サンプルの調査でも、ほぼ全員が鼻ほじりを認めており、中央値は1日4回でした。
つまり、鼻ほじりは「変な人だけがやる奇行」というより、かなり広く存在する身体メンテナンス行動に近いです。
ただし、ここで大事なのは、
鼻を整備すること 人前で堂々とやること 深追いして傷つけること 取ったものを食べること
このあたりは全部別問題ということです。
鼻メンテ自体はかなり一般的。 でも、人前・指ダイレクト・深追い・食べる、まで行くと話が変わります。
そもそも鼻くそはなぜできるのか
鼻くそは、ただの謎の塊ではありません。
鼻の中では、鼻毛や鼻水、粘膜がかなり働いています。 空気中のホコリ、花粉、細菌、ウイルス、汚れなどを捕まえて、体の奥に入りすぎないようにしています。
ざっくり言うと、鼻は空気清浄機です。
- 鼻毛さん:大きめのゴミを入口で止める
- 鼻水さん:細かいホコリや菌を粘着テープのように捕まえる
- 繊毛さん:捕まえた粘液を喉の奥へ運ぶ
- 胃さん:飲み込まれたものを胃酸で処理する
この分業があるわけです。
だから、鼻くそは「汚いだけのゴミ」というより、鼻の防衛システムがちゃんと仕事した結果でもあります。
鼻毛さんと鼻水さん、地味にえらい。
鼻くそを食べると、鼻毛さん・鼻水さんの苦労は無駄になるのか?
結論から言うと、完全に無駄にはなりません。
なぜなら、鼻水や粘液はもともと喉の奥へ流れ、気づかないうちに飲み込まれているからです。 NIHも、粘液はホコリ・細菌・ウイルスなどを捕まえ、繊毛によって喉の奥へ運ばれ、健康な人はそれを自然に飲み込んでいると説明しています。
つまり、人体には最初からこういうルートがあります。
鼻毛さん「止めました」 鼻水さん「捕まえました」 繊毛さん「奥へ運びます」 胃さん「はい、焼却炉行きです」
この流れです。
なので、「胃に行くなら、鼻くそを食べても処理としては成立しているのでは?」という直感は、かなり近いです。
少なくとも、鼻水さんが捕まえたものを胃に送ること自体は、人体の通常ルートです。 鼻毛さん・鼻水さんの仕事が完全に無効化されるわけではありません。
じゃあ食べてもいいのか?
ここが微妙なところです。
「胃に行くルートは自然にある」ことと、 「指で取ってわざわざ食べるべき」ことは別です。
Cleveland Clinicの記事でも、鼻くその中身は多くの場合もともと胃に向かっており、食べたからといって通常すぐ病気になる可能性は高くないと説明されています。 ただし、同時に「食べる理由は特にない」「おすすめはしない」ともされています。
要するに、
食べたら即アウトではない でも、わざわざ食べるメリットもほぼない
という位置づけです。
子どものころに食べていても病気にならなかった人がいるのは、普通にあり得ます。 胃酸や免疫が処理できる範囲だった可能性があります。
ただし、大人の運用としては、あえて続ける理由はあまりありません。
問題は「食べること」より「ほじる過程」にある
実際に注意したいのは、食べることそのものより、鼻をほじる過程です。
指や爪で鼻の中を傷つけると、鼻血が出たり、かさぶたができたり、そこをまた触ってループしたりします。 手についている菌を鼻の粘膜に入れてしまう可能性もあります。
つまり、危ないのはこのルートです。
鼻が気になる 指で深追いする 粘膜を傷つける かさぶたができる また気になって触る 鼻血・炎症・感染リスクが上がる
これは普通に損です。
鼻くそそのものより、指ダイレクト採掘が危ない。 人体の空気清浄機に、素手で工具を突っ込む感じです。
子どものころに食べていたのは異常なのか
子どものころに鼻くそを食べていたとしても、それだけで異常とは言いにくいです。
子どもは、汚い・人前ではダメ・これは食べ物ではない、という社会的ルールがまだ薄いです。 好奇心や味、退屈、癖、安心行動としてやることもあります。
調査では、思春期200人のうち9人、つまり4.5%が鼻ほじりで取れたものを食べると報告しています。 別の成人調査では約8%という数字も紹介されています。
ただし、これは自己申告なので、かなり言いにくい行動です。 実際の割合はもう少し違う可能性があります。
いずれにしても、
小さいころに食べていた でも今はやっていない 特に体調に問題もなかった
というなら、そこまで深刻に考える必要はないでしょう。
上級鼻族から無事に卒業しただけです。
鼻メンテの正解は何か
鼻が気になるなら、現代人としてのおすすめ運用はこれです。
- ティッシュ越しに取る
- 鼻をかむ
- お風呂やシャワー後にやさしく処理する
- 加湿する
- 生理食塩水スプレーや鼻うがいを使う
- 爪で深追いしない
- 触った後は手を洗う
特に、乾燥して固まっているときに無理やり取ると傷つきやすいです。 お風呂やシャワー後の柔らかいタイミングで処理した方が安全です。
鼻メンテはしていい。 ただし、採掘方法は文明化した方がいい。
まとめ:鼻水さんはちゃんと仕事している
鼻ほじりはかなり一般的です。 鼻くそを食べたからといって、即病気になるとは限りません。 鼻水や粘液は、もともと喉へ流れて胃に送られるルートがあります。
だから、鼻くそを食べたとしても、鼻毛さん・鼻水さんの苦労が完全に無駄になるわけではありません。
ただし、わざわざ食べる必要はありません。
鼻毛さん、鼻水さん、繊毛さん、胃さんは、すでに自動処理システムを組んでいます。 人間側がやるべきことは、そのシステムを素手で荒らさないことです。
つまり結論はこれです。
鼻水さんの仕事は無駄ではない。 胃に行くルートは人体標準。 でも、手動で食べる必要はない。 鼻メンテはティッシュ越しで文明的にやろう。
鼻毛さん・鼻水さん、今日も防衛おつかれさまです。